くらし 特集 正(ただ)しいごみの出(だ)し方(かた)できていますか?

■ひとりが変(か)われば、街(まち)は変(か)わる!
近年、リチウムイオン電池やスプレー缶、カセットボンベ、使い捨てライターなどが正しく分別されていないことによる発火事故が多発しています。筑紫野市でも、幾度となく収集作業中のごみ収集車で火災が発生しています。
車両火災発生当時の状況と、正しいごみの出し方について、ごみ収集作業員に話を聞きました。

▼クリーン筑紫野有限会社
・山内幸輝さん(本紙写真右)
・吉松達也さん(本紙写真左)

▼令和7年3月、ごみ収集車(しゅうしゅうしゃ)の火災発生(かさいはっせい)
不燃ごみの収集作業で車両を運転中に焦げ臭い匂いがし、荷室の火災に気付きました。住宅街の中でのことでしたので、被害が拡大しないよう、車両を安全な場所に移動しました。消防の到着を待つ間に白煙が出て、破裂音がなって瞬く間に炎が上がりました。
不燃物と一緒に入っていたスプレー缶が圧迫されたことにより破裂したことが火災の原因となったようです。

▼正しく分けることで事故を未然に防ぎましょう
山内幸輝さん
最近は、電子タバコ、ハンディーファン(扇風機)など、リチウムイオン電池が内蔵された小型家電が多くなってきて生活が便利になりました。その一方で、それらが誤って不燃物としてごみに出されることが多くなりました。
リチウムイオン電池やスプレー缶などは熱や圧力で破裂し火災の原因となりやすい特性があります。作業時には目視で内容物を確認するようにしていますが、夜間の収集で見えづらい上、ときには外側からでは中身が確認できないこともあります。適切なごみ出しのご協力をお願いします。

▼皆さんの住む街をきれいにするために
吉松達也さん
使用済みの油や液体が入った状態のペットボトルが捨てられていることがあります。生ごみや水分が多いものは、収集車の回転板で圧し潰す際に容器や袋が破裂して道路や住宅地に飛び散ってしまうことがあり、近隣の皆さんの迷惑となります。作業員は道路上などに四散したものを清掃しながら収集しますが、手間と時間がかかり収集の遅れなどにつながっています。ひと手間ですが、皆さんの生活環境をきれいに保つためにも、水分を切って捨てるなどお願いします。

▼リチウムイオン電池など充電式電池の捨て方
リサイクル協力店、環境課窓口、クリーンヒル宝満への直接搬入により回収しています。充電を使い切って排出してください。
※詳しくは市ホームページをご確認ください。

○リサイクル協力店
一般社団法人JBRCの会員企業が国内で販売し、一般廃棄物となった次のマークのある電池は、リサイクル協力店で無料回収しています。
マークについては本紙をご覧ください。

○環境課
リサイクル協力店では受け取りができない充電式電池も回収します。持ち込みの際は、職員が直接お預かりします。
※市内各所に設置している、乾電池回収箱での回収はできません。
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▼市のごみの現状(げんじょう)
○本市のごみ排出量の状況(令和6年度)
・市の年間のごみ排出総量…約2万7995トン
・1日一人あたりごみ排出量…720.9グラム
・ごみの資源化率22.45%
※ごみの資源化率=資源化されたごみ量÷ごみ総量

生ごみには多くの水分が含まれており、全体の約80%を占めると言われています。ごみに捨てる前に、水切りをすることによって全体重量のうち約10%を減らすことができます。ひと手間かけることでごみを減量することができ、処理する際に発生する二酸化炭素の量を抑制することにもつながります。

▼ごみの分別に困ったら
市LINE公式アカウントに聞いてみよう
市LINE公式アカウントに捨てたいごみの名前を入力すると、チャットボットがごみの分別方法を回答します。

○操作方法
(1)基本メニューで「ごみ」を選択
(2)送られてくるメッセージ内「ごみの分別方法」を選択
(3)左下のキーボードアイコンを押して捨てたいごみを入力

▼ごみを減(へ)らす市民(しみん)の取(と)り組(く)み〜ごみはまだまだ資源化できる〜
○ちくしのエコライフ
・平野修さん(本紙写真右)
・中村和正さん(本紙写真左)

「ちくしのエコライフ」は、家庭から出る生ごみを微生物の力により堆肥化するダンボールコンポストの普及活動や、牛乳パックなどを使っての小物入れ作り、新聞紙やカレンダーなどを使ってのマイバック作りを啓発しています。
平野さんと中村さんは環境課主催の地域環境サポーター養成講座に参加し、生ごみを堆肥にすればごみも減ると考えてコンポストを使うようになりました。
10年以上コンポストを利用し、現在は自宅の庭や共同農地でエンドウやナス、キュウリなどさまざまな野菜を育てています。「生ごみがほとんど出なくなって可燃ごみが減った上に、野菜に虫が付きづらく、元気においしく育つようになり、良いことばかりです」と笑顔の平野さん。現在は環境課主催のダンボールコンポスト講座で講師として年間100人以上の受講生らにコンポストの魅力とコツを発信しています。

○ちくしのエコライフ
日時:毎月第4水曜日、10時〜11時
場所:二日市東コミュニティセンター

市では、家庭で余った食材を、子ども食堂や福祉施設などの食材を必要としているところに寄付するフードドライブに取り組んでいます。やむを得ず余ってしまった食材は、捨てずに有効に活用する寄付をお願いします。詳細は本紙16ページをご確認ください。

資源を大切に利用し、ごみの適切な分別、再資源化をすることが、環境にやさしい暮らしや、処理費の抑制にもつながります。一人ひとりの行動から持続可能なまちをつくっていきましょう。

問合せ:環境課