- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県朝倉市
- 広報紙名 : 広報あさくら 第418号(令和7年12月号)
■ワークライフバランスの質を高める
今秋、「ワークライフバランス」という言葉が再び脚光を浴びました。ワークライフバランスとは、仕事と生活の調和を図ろうというもので、働きすぎの現代社会においてプライベートな時間の確保を目指すものです。ワークライフバランスの、特にライフの質を高めるために、幸福度というものに着目してみてはいかがでしょうか。
世界幸福度報告書2025(オックスフォード大学ウェルビーイング研究所発行)というものがあります。147カ国の人たちを対象に自分の人生にどの程度満足しているかを問い、一人当たりのGDP、健康寿命、社会的支援、人生の自由度などの要素が個人の幸福感にどのように影響しているかを分析した報告書です。日本の幸福度は147カ国中55位で、G7の中では最下位となっています。執筆者の一人であるヤン教授は、幸福度の違いを生み出す主な要因を3つあげており、日本の順位は次のとおりです。
(1)一人当たりGDP…28位
(2)健康寿命…2位
(3)社会的支援…48位
ヤン教授は、経済的に豊かで、世界でもトップクラスの長寿国である日本の幸福度を下げる主な要因は、食事を他人と一緒に食べることに関して日本が142カ国中133位と極めて低い順位にあるためであり、これはデジタルコミュニケーションの台頭や孤食の習慣化により、対面での交流の不足を示していると述べています。人は、お金があっても、長生きできても、人との交流や信頼できる相手がいないと、幸福と感じることができないということを世界幸福度報告書が教えてくれています。
心から信頼して話ができる、辛い時にそばにいてくれる、そのような人間関係は一朝一夕にできるものではありません。ワークライフバランスの質を高めるために、スマホ片手にではなく、誰かと会話をしながら食事をする時間を大切にしてみませんか。
参考:
世界幸福度レポート2025(【HP】https://worldhappiness.report/ed/2025)
SHIZUOKABusinessCompass(ヤン教授へのインタビュー)(【HP】https://bc.at-s.com/kiji/feature_well01)
問合せ:市男女共同参画推進室
【電話】28-7595
