くらし 差別をなくすために 第485号

■ネット上の人権侵害について
皆さんは、インターネット上の情報をどの程度客観視して閲覧していますか。
法務省のホームページには、啓発活動強調事項として18の人権課題が挙げられていて、その中の一つが『ハンセン病患者・元患者及びその家族に対する偏見や差別をなくそう』という項目です。福岡県では人権学習の一環として、ハンセン病回復者やその家族が差別を受けた歴史について学ぶ授業が行われています。
次の内容は、学校の先生の体験談です。「ハンセン病について知る機会のないまま大人になった私は、インターネットで検索をして得た情報を、事実であるかのように授業の資料に取り入れようとしていました。今となればとても恐ろしいことです。
その出来事以来、私は複数のハンセン病回復者の方が暮らす療養所を訪れ、直接回復者の方のお話を授業の材料に活用しています。高くて厚い壁に覆われて暮らした人の話、泳いで抜け出すことができないよう潮流の激しい島に隔離された人の話など、彼らが受けた差別にもさまざまな違いがあることが分かり、残酷なものばかりでした。お会いした回復者の方は差別が繰り返されないようになればという思いで、つらい体験を語ってくださいました。
ハンセン病に関する情報として、科学的な見地から考えても明らかに間違った情報なのに、あたかも正しいものであるかのように表記されていたことで差別が生み出された事実を考えると、事の真偽を見極める確かな眼をもつことの大切さを痛感します。」
インターネット上で知った情報をどのように解釈するのかは、閲覧する側に委ねられています。便利なデジタルの世界の中で、知識や感情が豊かな人間が踊らされることなく、皆さんも、インターネットの情報や映像などを正しく活用できる感覚を養っていきましょう。
芦屋町人権・同和教育研究協議会

問合せ:社会教育係
【電話】223-3546