くらし 町長コラム『明日のこたけを ともに築く』

町長に就任して3年度目を迎え、小竹町の未来へ向けての思いや動きを発信してまいります。感想をお寄せください。ともに小竹の明日を築いてまいりましょう。
Vol.1は、『今後の病院事業について』についてです。

■新たな提案
令和7年3月定例会で無床診療化し、入院機能は近隣医療機関に委ねる形態を提案しました。

■なぜ?
人口減少による利用者数の減少や医師不足などにより、赤字経営が続いており、町立病院の累計赤字負債額は約5億6千万円です。
私は町長になり、過去からの病院の経営状況について学びました。しかしながら私は病院経営の素人です。そのため、専門の方々に委員になっていただき『小竹町立病院あり方検討委員会』を開催し、本町にとって最適な医療提供体制のあり方について検討をしていただきました。
小竹町立病院あり方検討委員会から答申(※1)を受け、持続可能な町の運営のためには、病院を今の形態のまま維持することは困難と判断し、新たな形態で持続可能な医療体制を提案します。

■これからは
高齢化が進む本町において、安心して最後まで自分らしく過ごすことを支える『地域包括ケアシステム(※2)』の拠点となるように近隣の医療機関や介護施設と連携し、外来機能を強化して、訪問系サービスの充実を図ります。町内全域を病院と捉え、各家庭を病床とみなし、安心して最期まで自宅で暮らせる町をめざしてまいります。

■説明会を開催します
『町立病院』のあり方を共に考えましょう!
全国的に医師や看護師、薬剤師等の人材不足、近年は人件費・物価の高騰が重荷となっています。しかしながら収入である診療報酬は経費の増加に追いついておらず、全国的に多くの医療機関が赤字となっています。
また、人口減少に伴って患者数だけではなく、スタッフの確保も困難なものになっていくことで、地域医療が崩壊することが考えられています。その対策として国は、『地域包括ケアシステム』の推進を進めています。
こういった状況から全国的な地域医療の再編が進むことが想定され、20年後、30年後の小竹町の医療環境を確保するため、持続可能なまちづくりの一つとして決断させていただきました。
つきましては、町立病院の現状と今後について、住民説明会の開催を別途ご案内のうえ、実施します。町民のみなさまのご参加をお待ちしております。

・用語解説
※1 『答申』とは、諮問された事案について、委員会等で議論した内容を取りまとめて回答すること。
※2 『地域包括ケアシステム』とは、高齢者も障がい者もみなが住み慣れた地域で自分らしい生活を送り続けることができるよう、医療、介護、予防、生活支援、住まいなどのサービスを総合的に提供する仕組みのこと。