くらし 町長室だより

築上町長 新川 久三

師走の月となり、令和8年新春に向けての準備も忙しくなるころとなりました。広報11月号から20年を顧みての投稿です。今月号はソフト事業に触れてみます。

■学校給食について
築上町の学校給食は町立8小学校、2中学校全て自校方式です。平成20年4月から、主食にご飯を提供できるよう全ての学校に炊飯設備を完備して、完全米飯給食を始めました。
町では、令和元年度から米軍再編交付金等の財源を基金化し、学校給食における米代等の負担軽減に活用してきました。また、町立学校の給食費については、令和4年10月から無償化を実施しており、基金に加え、地方創生臨時交付金を活用しながら事業を推進しています。子育て支援の充実と保護者負担の軽減を図るため、安定した財源確保と持続可能な給食行政の運営に努めています。

■子どもの医療費助成
子どもの怪我や病気はいつわずらうか予想がつかず、保護者にとっては臨時の出費となり大変です。合併後、間もなく実施した子育て支援策として、県にさきがけ小・中学生の医療費を助成する「子ども医療費支給制度」を創設しました。その後、県の助成も中学生までに拡大され、現在、本町では高校生まで助成を拡大しています。外来は一部自己負担していただき、入院、調剤は無料です。
県下初の取組みである新生児検査費助成やちくじょうベビー育児用品定期便等、様々な子育て支援策を町のホームページ等でご覧いただけます。

■敬老祝金
敬老祝金について、町では満80歳以上で2年以上築上町にお住まいの方に1万2000円を給付しています。この給付には賛否両論がありますが、敬老祝金は、国民年金制度が開始されて年齢制限により年金に加入できない方々のために、満80歳から敬老祝金を支給する町独自の取り組みとして発足し、現在まで続いています。

■健康づくりと介護予防
各種健診を受診することは、早い段階から生活習慣病などの予防や重症化予防、早期発見につながります。町では、健康意識向上のため、特定健診、がん検診等の受診勧奨を行っており、特定健診(40歳から74歳の方が対象)の受診率が、令和3年度の36・6%から、令和5年度は41・5%、令和6年度は45・3%と年々上昇しています。
なお、40歳未満の方も若年健診を受診することができ、令和6年度からは後期高齢者の方の集団健診も始めました。
また、高齢者の介護予防と健康づくりを目的として、合併時から健康サロンを実施し、令和2年度から「通いの場」の立ち上げを推進しています。令和7年度10月時点で、31の自治会で実施され、住民の皆さんの運営による地域の通いの場として、交流を楽しむ場となっています。
今月が終われば新しい年、令和8年の始まりです。町民の皆様には良いお年をお迎えください。