くらし 【地域特集】kon-ne 川棚

◆川棚町での暮らしを応援したい
川棚町栄町 一般社団法人さかのまち企画
代表 大山直昭さん

長崎県の中央部に位置し、波静かな大村湾に面した川棚町。大阪から川棚町に移住した大山直昭さんは、地域おこし協力隊員として活躍した後も、移住促進や創業支援のキーマンとして、バラエティーに富んだ活動を繰り広げています。
大山さんは佐々町出身。20代は大阪や東京の複数の会社でドローン関連や創業支援など多彩な仕事を経験しましたが、独立願望といつか長崎県に戻りたいという思いもあり、2022年、大阪から川棚町に地域おこし協力隊員として移住しました。
隊員の主な仕事は、ふるさと納税の寄付額向上。「事業所回りで新たな返礼品を発掘したり、パンフレットを作ったりと基本を大切にした」。その結果、返礼品の数は大幅に増え、寄付額は2021年度の6100万円から2023年度には1億4000万円まで向上しました。「大阪や東京で営業、企画、事務、技術職などいろいろな仕事をした経験も生きた」と語ります。
隊員2年目は移住促進も担当。川棚町の魅力を探ろうと約150人の町民にアンケートを実施するなど分析を深めました。アクセスの良さや生活インフラがそろっている点から「暮らしやすさが魅力」と捉えたものの、他の地域と差別化を図るため「みんなの『やりたい!』を応援するまち川棚町」というコンセプトを生み出しました。
隊員の任期を終えた現在は、移住促進や関係人口創出を目指す事業を町から受託し、コンセプトの実現に向けて活動しています。LINE会員を募り、町の魅力を発信する「かわたなファンクラブ」を開設し、昨年12月時点で会員は1100人を超えています。他にも移住を相談してきた人の起業を後押しし、コーヒー店のオープンにつなげた例も。大山さんが関わった活動で2024年度と2025年度を比べると、移住者は1人から4人に、創業した人は2人から4人(見込み)と着実に増えています。
イベント出店などの「小商い」を応援しようと「暮らしのヒトタナ市」と題したマルシェも開催。昨年10月に開いた2回目は、かつてまちなかで開かれていた「夜市」を約30年ぶりに再現し、大勢の人たちが懐かしい雰囲気を楽しみました。
今後は、まちづくりの拠点になればという思いで、宿泊できるコワーキングスペース「ONE SPACE」をオープン予定。「小さい町が生き残っていくためにできることが何かを考え、実践していきたい」と話す大山さんの挑戦は続きます。

◇虚空蔵山(こくうぞうざん)
川棚町と東彼杵町、佐賀県嬉野市にまたがる標高608mの山。川棚町側から見た形がアルプスの名峰に似ており「九州のマッターホルン」の愛称で親しまれています。登山口から徒歩40分ほどの山頂からは大村湾のパノラマが楽しめます。

◇採れたて小串トマトたっぷりマンス!2026
川棚町内の飲食店、十数店舗が町の特産である小串トマトを使ったメニュー・商品を提供するイベントを4月中旬から5月中旬に開催します。旬の「甘み・酸味・うまみ」を生かした、各店舗の特色あるメニューをお楽しみください。

◆〔表紙のコト〕川棚大崎自然公園交流広場
くじゃく園や海水浴場などが整備された大崎半島の一角に、ブルーの人工芝が目を引く、日本ホッケー協会のグローバル規格を満たした県内唯一の公認ホッケー場があります。きっかけは1969年の長崎国体。川棚町はホッケーの競技会場となり、開催に先駆け県立川棚高校にホッケー部が誕生しました。ここ数年、町も「わがまちスポーツ」としての普及や球技場の整備に努め、現在、小学生から社会人まで年代別の男女8チーム、計100人が汗を流しています。社会人女子「ながさき椿姫(はるひ)」の立白監督は「町民みんなが親しめるスポーツになってほしい」と願っています。

場所:東彼杵郡川棚町小串郷217
営業:7時~22時(利用は事前申し込み必要)
【電話】0956-82-3022

◆お肉のうま味を凝縮 メンチカツ
・肉の川下
30年ほど前に、店主の先代が食卓に笑顔を届けようと始めた手作り総菜。今では「川棚のソウルフード」と紹介され、町内外から買い物客が訪れます。朝7時から仕込んだメンチカツは、お昼過ぎには売り切れ。おいしさの秘密は牛、豚の合いびき肉に加えた長崎和牛。サックリと揚げることで、うま味と肉汁を封じ込めています。

場所:東彼杵郡川棚町栄町33-1
営業:9時~19時 ※日曜定休
【電話】0956-82-2231
※メンチカツは、川棚町下組郷367-5の川下精肉店本店でも販売しています。

◆蒸し饅頭 揚げてサクッと 川棚かりん
・菓舗 いさみ屋
北海道産の小豆を炊いた自家製のあんを、沖縄産の黒糖を練り込んだ生地で包んで蒸し、仕上げにサクッと揚げています。関東の郷土菓子「かりんとう饅頭」をヒントに、原材料にもこだわっているそう。他にもそのぎ抹茶を使った洋菓子「尾﨑カヌレ」は令和3年度長崎県特産品新作展の菓子・スイーツ部門で「優秀賞」に輝きました。

場所:東彼杵郡川棚町栄町15-1
営業:8時~18時 ※不定休
【電話】0956-82-2310

◆〔地域のニューストピックを紹介〕東彼杵郡3中学校 合同マーチングが金賞
川棚、東彼杵、波佐見の3町立中学校の吹奏楽部が、昨年10月に福岡で開催された「九州マーチングコンテスト」に出場し、金賞に輝きました。楽器を演奏しながら動きや隊形をつくるマーチングは大人数での構成が魅力ですが、全国的な少子化を背景に、一昨年主催者が規定を変更。これにより3校が一体となった演奏が実現しました。