くらし 【地域特集】kon-ne 諫早
- 1/18
- 次の記事
- 発行日 :
- 自治体名 : 長崎県
- 広報紙名 : つたえる県ながさき 第115号(令和7年11月号)
◆「お互いさま」の精神で助け合いたい
諫早市飯盛町 地域共生助け合い隊
会長 藤本八重子(ふじもとやえこ)さん
諫早市の南西部に位置する飯盛町。地域で人口減少や高齢化が進む中、同町の「地域共生助け合い隊」は、高齢者の困り事を住民同士が協力して解決する活動に取り組んでいます。会長の藤本八重子さんが大切にしているのは「お互いさま」の精神です。
地域共生助け合い隊の結成は2018年。きっかけは藤本さんが腰を痛めて、思うように生活ができない時期があったことでした。「手が届く範囲でしか生活できず、年を取るってこういうことなんだと実感した」といいます。さらに町内は坂が多く、バスや店舗が少ないため困っている高齢者も多いのではと思い、元気なうちに助け合う仕組みを作りたいと仲間に呼びかけて地域共生助け合い隊を発足しました。
依頼は買い物や病院の送迎、ごみ出し、認知症の方の安否確認など多岐にわたります。隊の活動で藤本さんが特にこだわっているのは、低額でもいいので支援を「有償」で請け負うこと。「無償だと頼む側も頼まれる側もきつくなってくる。両者を対等な関係にするため」と話します。当初は有償での支援に疑問の声があったそうですが、発足当初18件だった依頼件数は2024年度には1442件にもなり、年々増加しています。現在は地域で頼られる存在になっており、県外から視察に来る人もいるほどです。
隊で中心となって活動しているのは65〜75歳の約25人で、高齢であっても「元気なうちに社会貢献したい」という人が多いといいます。一方で限られた人員の中、必要な人に必要な支援を届ける工夫もしており、利用希望者に同居や近所に住む家族がいる場合は、支援を断ることもあるそうです。また依頼の内容によっては専門業者や福祉サービスなどにつないでいます。「利用者自身ができることは自分でやるべきだし、隊のメンバーができないことははっきり断る。それが長続きさせるこつ」といいます。
同隊では毎週火曜日にいいもりコミュニティ会館で住民がコーヒーを飲みながら話をできる情報交換の場も提供しています。今後は若い人に活動をどのように伝えていくかが課題といい、「定年退職後の次のステップとして、自然と活動に参加してもらえる雰囲気が広がれば」と願っています。
◇道の駅「251いいもりじゃがーロード」
県と諫早市が一体的に整備を進めてきた道の駅が、11月1日に国道251号沿いにオープンします。諫早市内では初めての道の駅で、直売所や多目的交流スペース、休憩・情報発信施設などを備えます。
◇いさはや灯(あか)りファンタジア
諫早の夜をイルミネーションで幻想的に彩るイベント。今年は諫早市役所前の中央交流広場で11月29日、30日に点灯イベント「スペシャルナイト」が催され、灯明を並べた巨大地上絵が出現。市役所9階が展望所として開放されます。
◆〔表紙のコト〕フルーツバス停
フルーツバス停は1990年の長崎旅博覧会に合わせ、長崎県に訪れる人を和ませようと、旧小長井町が整備しました。イチゴ、メロン、ミカン、スイカ、トマトの5種類をかたどったバス停が国道207号を中心に計16基あります。地元出身者など12人でつくる「こながい町おこし隊」はポータルサイト「こなガイド」でフルーツバス停など小長井町の魅力をPRするほか、多彩なイベントを実施しています。「撮影スポットとして人気なのはイチゴとメロンが一緒に写る井崎バス停ですが、いくつもあるので全制覇を目指して巡ってもらいたいです(植木隊長)」
◆至福の逸品、楽焼うなぎ
・諫早うなぎ料理振興会
諫早名物「楽焼うなぎ」は素焼きとタレ焼きを重ねた後、二重底になっている楽焼の器に入れて、軽く蒸し上げるのが特徴。身はふっくらとして皮も柔らかく、とろけるような味わいは格別です。諫早うなぎ料理振興会加盟の北御門、福田屋、魚荘、お食事処本明の4店舗で堪能できます。
諫早うなぎ料理振興会事務局(お食事処本明)
場所:諫早市八天町4-20
【電話】0957-22-0330
※営業時間やメニューなどは各店舗にお問い合わせください
◆フルーツバス停をモチーフにした革製品
・アルディジャーノマルデストロ
フルーツバス停をあしらったコインケースやキーホルダーなどのキュートな革製品。イタリア語で「不器用な職人」を意味する「アルディジャーノマルデストロ」を営む森英史さんが自宅で丹念に作っています。コインケースは「長崎デザインアワード2024」で選定委員会特別賞を受賞。
場所:諫早市小長井町
※山茶花高原ピクニックパーク・ハーブ園や公式ウェブサイトなどで販売
※問い合わせは公式ウェブサイトから受け付けています
◆〔地域のニューストピックを紹介〕長崎ミュージックフェスマラソン開催へ
諫早市内を発着点にフルマラソン開催を目指す実行委員会の設立総会が8月1日にあり、大会名は「長崎ミュージックフェスマラソン」に決まりました。諫早湾干拓堤防道路などを走るのが特色で、開催地(諫早市・雲仙市)の魅力発信や交流人口拡大などを目的に2027年1月の開催を目指しています。
