くらし 広報つしま版 対馬市福岡事務所レポート

~賀島祭~
令和7年4月9日に賀島兵介の石碑がある安生寺で賀島祭が行われました!

●『賀島兵介』生い立ち
1645年に対馬府中(現在の厳原)で生まれ、大小姓を経て、田代(佐賀県鳥栖市基山町)代官所の副代官に任命されました。荒廃した田代を改善するため、赴任の翌年、領民に向けて壁書33カ条を出しました。壁書による領民への指導や、行政改革などが功を奏し、飢饉の時も田代での餓死者を出すこともありませんでした。兵介の田代での行いが評価された結果、対馬で藩政の不正を正す「大目付」に任命されました。真面目な兵介は自分の身を危険にさらしながらも任務を全うしましたが、特権階級の奢った暮らしぶりを鋭く突き、藩主義真の逆鱗に触れてしまいました。これによって伊奈村へ流罪となり、質素な生活を続けて53歳という若さで生涯に幕を閉じました。

●田代領民の思い
兵介によって、安定した生活を手に入れた田代の人々は、兵介が対馬へ戻ってもその恩を忘れることはなく、お礼米などを送り続けました。敬慕の念はやむことはなく兵介の没後100年近く経過した頃、田代安生寺(鳥栖市安生寺)の境内に顕彰碑が建立されました。

●「賀島祭」
毎年、兵介の命日にあたる4月9日に、佐賀県鳥栖市太田山安生寺で「賀島祭」が開かれています。没後300年以上を経過しても続く賀島祭。今年は晴天に恵まれ、桜舞う石碑の前で穏やかに祭事が開会されました。比田勝市長をはじめ、鳥栖市の市長など、多くの方が祭事に参列し、集まった皆さんが兵介の功績と人徳を称えました。また、今年は初めて本殿で講話が行われ、対馬と田代の歴史、賀島兵介の人柄について深く学んだ一日となりました。

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