文化 南島原の考古学 〔速報〕火打石(ひうちいち)、市内で初確認!~出口遺跡(深江町)~

深江町諏訪地区ほ場整備事業に伴って発掘調査が実施された出口遺跡は、主に縄文時代後・晩期(約3,500年前)と中世(12~13世紀と15~16世紀)に営まれた遺跡です。中世のものとして掘立柱建物跡25棟や並走する2条の大溝などが検出されました。市内で城郭以外で本格的な中世の遺構が確認された数少ない遺跡であり、非常に重要な位置づけにあります。
今回ご紹介するのは、市内初確認となった出口遺跡の「火打石」です。中世のものと考えられ、まっ白く硬いのが特徴の石英(せきえい)という岩石を素材にしています。
火打石は、火打金(ひうちがね)とよばれる鉄製の道具とセットで使われる火おこしの道具です。火打石を火打金で擦るようにたたいて鉄片をそぎ落とし、その鉄片が火花となったところを火種として大きくそだてて着火します。そのため、火打石には火打金の鉄よりも硬い岩石が選ばれました。出口遺跡の石英を観察すると、周囲の角の部分が連続的につぶれていて、火打金と擦りあわせた痕跡がよく残っています。
時代劇でよく見かける、出かける主人の背中にカチッ、カチッと何かを打ち鳴らすお決まりの行為。あれも火打石と火打金とを使ったもので、江戸時代の「切り火」とよばれるおまじないでした。
料理をしたり、暖をとったり、魔よけをしたり。火は人々の生活に欠かせないものでした。きっと火打石も特別で大切な道具であったにちがいありません。

■12月~令和8年1月の小企画
日時:12月1日(月)~令和8年1月31日(土)
※休館日…火曜日 年末年始(12月29日~1月3日)
午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
場所:深江埋蔵文化財・噴火災害資料館
料金:
一般…200円
高校生…150円
中学生以下…無料
※団体割引あり
※小企画は入館料のみでご覧いただけます。

問合せ:文化財課(南有馬庁舎)
【電話】73-6705