文化 上五島のギバル団体(だんたい)

このコーナーでは、島内でギバル団体を紹介します。

「郷土愛の醸成と島の活性化への貢献」。この二点を理念に、本町の地方史や文化を研究し、世に広める活動を長く続けている「上五島歴史と文化の会」さんを紹介します。

Q.活動はいつから?
A.始まりは平成14年。5町合併の機運が高まる中で、吉村政德氏(現政彦神社及び諏訪神社宮司)が、「これを機に島全体で文化力の発展を目指そう」と、旧五か町の歴史文化に精通する方々に会の結成を持ちかけたことがきっかけでした。

Q.どんな活動を?
A.結成時からの目標は、「学びを深め、多岐にわたる情報を紡ぎ、町の文化史・生活史となり得る会の記念冊子を編むこと」。これまで五冊ほど作成しています。会では定例的に町に関する講座を開催。歴史と文化に精通した講師を招くはもちろん、時には古くを知る町の方々を交え、語り継がれてきた物語から史実まで掘り起こし、記録に残しています。そのほか町民向けの文化講座、講演会、史跡探訪などを企画しています。

Q.印象に残る活動は?
A.
多種・そして他方から情報を持ち寄り学び合うことで、新たな発見を導いたこともあります。心から活動を「楽しい!」と感じる瞬間でした。
また、20周年記念冊子では、島の学校の「校歌」を紐解きました。かつて島には39もの学校があり、その全てに「校歌」が存在します。私たちは各校の歌詞に込められた意味や誕生秘話、校区ごとの歴史に注目。この企画は反響を呼び、今も冊子を求める問い合わせがあります。
こうした時代とともに風化されかねない、島の細かな基層を後世につなぐ活動が評価され、先日「長崎松下財団アワード」にて文化賞を受賞。歴代全ての会員の誇りとなりました。

Q.これからの目標は?
A.
この町が好きで、興味と好奇心が尽きないメンバーと、細く長く、この活動を続けたいです。
今の課題は「後継者育成」で、絶賛会員募集中!皆さんも一緒に、島の歴史に遊び、文化を楽しみませんか?

■団体詳細/上五島歴史と文化の会
会長:荒木貞美
事務局:長谷村康弘
※公式LINE…活動など興味がある方はご連絡ください

「ギバル団体」は「こんなグループがいるよ「」あの人たちのこと知りたい!」そんな皆さんの声をもとに取材を進める予定です。
皆さまからの情報をお待ちしています。