- 発行日 :
- 自治体名 : 熊本県玉名市
- 広報紙名 : 広報たまな 令和8年1月号
指定年月日:令和7年10月24日
所在地:玉名市永徳寺413番地21、33
所有者:個人
高瀬御蔵跡(たかせおくらあと)は、菊池川流域の年貢米を収めた藩営の施設で、高瀬御茶屋(たかせおちゃや)とともに近世初頭から逐次整備されました。高瀬御蔵で検査を受けた年貢米は、大坂(現大阪府)堂島(どうじま)へ船で運ばれ米市場で取引。この御蔵からの積出し量は熊本藩からの全積み出し量の半数を占め、江戸時代を通じて藩および地域の財政を支え続けた施設でした。明治10年の西南戦争で建物は焼失しましたが、調査で礎石(そせき)などの遺構が現存しており瓦や炭化米(たんかまい)など遺物の存在が確認されました。
西側隣接地では御蔵の礎石が露出しており、国史跡に指定されました。今回検出した礎石と隣接地の礎石との空間の状況は不明確。必ずしも同じ建物跡とは断定できませんが、礎石列に並行して凝灰岩切石列(ぎょうかいがんきりいしれつ)も南北方向で検出され、江戸中期に描かれた絵図とは異なり、数回の建て替えや増築などもあったことが想定されます。現段階では礎石の建設時期も不明ですが、西南戦争時の焼土層下から検出されるため、明治10年以前、江戸時代末期までさかのぼる可能性があります。隣接地とともに地域の歴史の正しい理解のために欠くことができない貴重な遺跡です。
問合せ:文化課
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