- 発行日 :
- 自治体名 : 熊本県菊池市
- 広報紙名 : 広報きくち 令和7年10月号
■輸入陶磁器にみる当時の貿易ルート
菊池氏の館跡と考えられている北宮館跡の確認調査で、中国からの輸入陶磁器が多く出土しました。当時、菊池氏は、高価な輸入陶磁器を手にすることができる財力を持っていたと考えられます。
その中で、丸みを帯びた厚みのある13~14世紀ごろのビロースクタイプと呼ばれる、全国でも出土例が少ない白磁が注目されています。
これは沖縄県石垣島のビロースク遺跡から出土したことからビロースクタイプと名付けられた白磁ですが、元は中国の福建省沿岸部の窯で焼かれたと考えられています。
当時、中国からの輸入陶磁器は、主に博多を経由して九州に流入していましたが、このタイプの白磁が北宮館跡から出土したことは、南方の琉球経由の貿易ルートがあり、菊池氏がそれを利用して入手していたのかもしれません。
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