- 発行日 :
- 自治体名 : 大分県由布市
- 広報紙名 : 市報ゆふ 2025年12月号 vol.243
今回は、「大杵社の大スギ」(国指定重要文化財:天然記念物)の紹介です。
JR由布院駅から南へ約1・3km、湯布院町川南に位置する大杵社の境内に、この大スギは存在します。
樹齢は1000年以上と言われており、根回りは15m75cm、胸の高さでの幹周りは10m60cm、木の高さは約37mにもなります。周囲のスギも立派に成長していますが、鳥居をくぐると一目でこちらの大スギが判別できます。
スギは太陽の光を好むため、自らの枝が他の樹木と触れ合うのを嫌います。そんな生態であるにも関わらず、大杵社の大スギは山中、しかも北向きの斜面でこれほどまでに成長しました。過去には2回、原因不明の失火で幹の一部が燃えてしまいましたが、それ以降も成長は続いており、並々ならぬ成長力、生命力を感じます。
また、南西向きの株元には洞(どう)が生じており、幹の内部に通じています。この洞の広さは3畳ほどありますが、保護のため立ち入ることはできません。
地元の方々が樹勢保護のための柵を設置したり、恒常的に周辺の清掃を行うなど、精力的な保護活動を行ってくださっているおかげで、多くの来訪者がこの神秘の光景に触れることができます。
スギは古くより人間の生活に活用されてきた植物で、木材は加工のしやすさから住宅の柱や樽などに、樹皮はヒノキとともに檜皮葺(ひわだぶき)の屋根に利用し、葉は乾燥させて線香に用いるなど、さまざまな場面で活躍しています。国字として「椙」の字があてられていることからも、その重要性が垣間見られます。
現地は駐車場がほぼ無く、車で行くことが難しいため、参拝される場合は徒歩が望ましいです。ぜひ、大スギから自然の生命力を感じ取ってみてください。
※大杵社の標記について
「杵」の字は地元では「禾(のぎへん)」と伝えられていますが、各種文献では両方が使用され、また、つくりの「午」も「牛」の使用が認められるなど、一定ではありません。ここでは便宜的に「杵」を使用しています。
問い合わせ:社会教育課
【電話】097–582–1203
