- 発行日 :
- 自治体名 : 大分県九重町
- 広報紙名 : 広報ここのえ 令和8年1月号
『流れ星と隕石』
文化財調査員 石崎 正利
ふたご座流星群が12月の夜空を彩った。三大流星群の一つである。流星とは宇宙の塵が地球の大気の摩擦で燃えて光る天体ショーだ。普通の流星は小さな物で1センチとか大きくても数センチの大きさの塵が明るく燃え、光のすじとなるのである。流星群とは太陽に近づく彗星が軌道上に塵を落として、その軌道と公転している地球の軌道がかさなる時に流星群が発生する。地球が彗星の軌道と交わる日時は毎年ほぼ決まっているので、毎年同じ日時に流星は発生する。
三大流星群とは、1月のしぶんぎ座流星群、8月のペルセウス座流星群、12月のふたご座流星群のことである。流星の中で特に明るい流星を火球と呼ぶ。この火球はたまに隕石をともなう場合がある。
地球上で最も古い隕石の記録は旧約聖書のヨシュア記10:11節の記録で戦の中、天から石が降ったという記録がある。この記録の年代は西暦前1473~1450年ごろに起った記録である。日本では隕石の伝説により町の名前がついた所がある。山口県下松市は昔、神社の松の木に星が降って来たと言う伝説により下松になったというわけである。ほかにも岡山県美星町には大きな流れ星が、三つに分裂し、それぞれ落ちた場所に神社が建てられた伝説もあり、星の郷と呼ばれるようになったと言う。記録にある日本最古の隕石は福岡県直方市に861年5月19日に落下した直方隕石である。
日本では隕石の落下例が54件ある。九州でも7例あり、福岡県が3例、佐賀県2例、長崎県1例、鹿児島県1例である。さて九重町にも星生山という山がある。何か星、隕石に関係する山なのか調べて見た。星生山は九重町の最高峰で標高1786メートルで、星生山の名前の由来はいくつかある。一つは仏教語の法性に由来する名、この山が霊山として栄えた昔、仏の真理、存在の真実を教義とした天台密教の教えがそのまま山の名として残ったという説と、多くの登山者や自然愛好者に親しまれているこの山が、夜空の星のように美しい景観に由来したという説がある。諸説あるが私は天文愛好家として星生山は隕石による名前であると信じたい。
毎年1月26日は文化財防火デーです。
