子育て 教育委員会コラムVol.18

■教育長室の窓から
◇知は力なり
「知は⼒なり」、誰の⾔葉かご存知でしょうか。私も⾔葉は知っていましたが、詳しくは知りませんでした。
フランシス・ベーコン(16世紀から17世紀にかけて活躍したイギリスの哲学者、法律家、政治家、科学者であり⼀つの枠に⼊らない才能をもった⼈物)が残した有名な⾔葉です。意味は「学問の⽬標は、地位や名声を得ることでも、威張ることでも、誰かを⾔い負かすことでもない。本当の⽬標は、⼈類の未来を変えるような、発明と発⾒にあるのだ。」それが「⼒」だと唱えています。そこで、ベーコンが主張したのが、「観察と実験」の⼤切さでした。データ(観察と実験)を重視する新しい「知」の⽅法、事実を踏まえて、理論や結論を導き出す考え⽅は「帰納法」と呼ばれ、近代科学の基礎となりました。
ところで、教科等などの「知」の総合化と実践化を図る本町のSTEAM教育(アナログ)の柱とし、各⼩中義務教育学校や地域の特⾊を⽣かした活動を⾏っています。体験活動は、⼦どもたちが⾝体全体で対象に働きかけ、関わっていく活動です。対象となる実物に実際に関わる「直接体験」のほか、ICTなどを介して感覚的に学ぶ「間接体験」、シミュレーションや模型などを通して模擬的に学ぶ「疑似体験」などがありますが、本町では、ヒト・モノや実社会に実際に触れ、関わり合う直接体験を重視しています。豊かな⼈間性、⾃ら学び⾃ら考える⼒など⽣きる⼒の基盤、⼦どもの成⻑の糧として重要ですので、⼀層推進してまいります。本町から、未来のフランシス・ベーコンが⽣まれるかもしれません。

■教育長のちょっといい話
◇学校の運動会…
過⽇の南⽇本新聞の⾒出しに「熱中症の予防で初の屋内運動会」という⾒出しを⾒つけました。本町の内之浦⼩学校と内之浦中学校の合同運動会が、銀河アリーナを使⽤して⾏われた記事でした。両校は、2018年度から、どちらかの校庭で⼀緒の運動会を開いてきたが、熱中症予防(室内は25度の設定)、⾬天への対応、町内施設の活⽤などを考え、屋内開催をしたとのことです。案内をいただいた時は「中学⽣の種⽬をどうするのだろう」と思いましたが、対⾓線上にコースを取る「25メートル⾛」など種⽬を⼯夫しながら⼦どもが主役の運動会となりました。(なお、次年度以降については、⼦どもたちの意⾒を参考にしながら、屋内開催を続けるか検討するそうです。)
ところで、⽇本における運動会の起源は、東京の築地に創設された海軍兵学寮が1874年(明治7年)に⾏った「競闘遊戯会」とのことです。全国の⼩学校に運動会が普及するのは、体育教師を養成する体育伝習所が1878年(明治11年)に発⾜したのがきっかけで、ここで学んだ教師を通じて、運動会が全国で開催されるようになったとのことです。明治中期以降には、運動会も地域の祭り的な⾏事となり、地域の⼈々が家族総出で弁当を⽤意して⾒物に出かけ、屋台なども出るようになりました。
ちなみに、私が教員として勤務していた福島県では、徒競⾛を「はねくら」と⾔っていました。「はねる」は「⾛る」という意味で、「はねくらべ」が「はねくら」となったようです。また、中学校に運動会がない学校が多数あります。⿅児島県に来て驚いたことは、どの中学校にも運動会があることでしたが、本町の中学校の運動会を⾒ていて、整然とした⾏進、気を付け、前にならえ、礼などキビキビした動作など、⽇頃の学習の成果、それを⾒た保護者や地域の⽅々の感動、そして中学校⽣活の1ページを刻む⼦どもたちの姿に、運動会の素晴らしさを感じたしだいです。