子育て 〔特集〕届いていますか?コトバだけじゃないこどもたちの心「児童福祉週間」

■うるま市の児童福祉 こどもたちが健やかに育つために。
こどもたちは、好きなことや意見が違っても、尊重されるべき特別な存在。こどもたちの気持ちを、ちゃんと聞いてくれる大人がいることで安心し、自分自身を大切にできます。
また、そんなこどもたちを支える大人の役割は、学校に通ったり、ご飯を食べたり、愛してあげたりと、当たり前の権利を守りながら、こどもたちが健康に育ち、自分の意見をしっかり言える環境を作ることです。
そんなうるま市内の「こども」に関する取り組みから「児童福祉週間」を考えてみませんか?

◆こども一人ひとりが輝く環境づくり
幼稚園からこども園に移行し3年目を迎えました。3歳から5歳の園児が65名在籍していて、私たちはこども一人ひとりを認め、大切にし、それぞれが主体性を持てるような保育を心掛けています。
こどもの個性はさまざま。たとえば自然に対峙したとき、葉っぱに興味を持つ子もいれば、虫に関心を寄せる子もいます。「何に興味を持ち、どのように感じ取り、表現するか」を大人は見守って理解し、尊重することが大切です。
こども園への移行に伴い、受け入れ時間が19時まで延び、土曜日の受け入れが始まり、給食の提供対象の拡大など子育てのサポートをより強化しています。保育士のほか、専任の看護師や用務員といった職員も在籍し、親が安心してこどもを預けられる環境の整備を工夫しています。
昨年からうるま市の公立こども園3園で「子育て支援ルーム」の運用が始まり、0歳から6歳の就学前のこどもと保護者が気軽に遊びに来られる場の提供を行っています。利用登録カードを記入したらその日から利用可能なので、公園に行くような気軽な感覚で遊びに来て頂けたらと思っており、出産を控えた妊婦さんの相談にものっています。
市をあげての子育て支援の取り組みにより、待機児童がゼロになったうるま市。こどもと親を支援する環境を充実させることにより、すべてのこどもたちがのびのびと健やかに育つことを願っています。

うるま市立赤道こども園
園長・玉木(たまき)利奈(りな)さん

◇行事食
認定こども園等においては、いなむどぅちやムーチーなどの行事食や、特産品を使った食事を提供することで、こどもたちの伝統文化の理解を促し、社会性・感覚の発達だけでなく、特別な日の思い出をつくり、地域愛を育んでいます。特に、細かく切ったもずくと野菜を優しい味で煮つけた「もずく丼」は、こどもたちに大人気のメニューです!

◇こども食堂
「今日は誰かと一緒にごはんが食べたいなぁ。」そんな気持ちのときは、こども食堂へ足を運んでみましょう!こども食堂は、だれでも行ける場所となっており、無料で楽しくごはんを食べることができます。こども食堂は、公的な支援だけではなく、地域の方や事業者の方々の協力を頂きながら、活動しています。
※開催日時については、お近くのこども食堂を実施しているところへご確認ください。
ご不明な点がありましたら、下記の問い合わせ先までご連絡ください。

お問合せ先:こども政策課
【電話】923-7624

◇こども会
「こども会」は、楽しい活動や新しい友だちとの出会いがいっぱいの場所です。毎週、ゲームや工作、お菓子作りなどを通じて、こどもたちの創造力や協調性を育みます。また、世代を超えた交流を通じて、昔の遊びや知恵を教わったり、地域の清掃活動などを通じて、地域社会に貢献する体験をしています。地域の友だちと一緒に笑い合い、地域で成長できる素晴らしい機会がいっぱいです。

◇食料品寄贈
「こどもたちが安心して楽しく過ごせるお手伝いができたら、すごく嬉しいです。こどもたちの笑顔が見られることが、私たちにとっても大きな喜びなんです。」そんな思いを持った企業の皆さんから、毎年寄贈が届きます。

◆こどもたちの声
何気ないこどもからの一言に、考えさせられた経験ありませんか?

「ぼく、もうおみずのまない!」
「なんでね~?」
「だって、おねしょばっかりしちゃうんだもん」

「ちょっとまってねって、あとでね、ってパパもママもいつもそう。今きいてほしいのにな。」

(絵本の貸し出しの時間)
「(絵本)どれにする?」
「いい。」
「なんで?見たい絵本見つからないかな?」
「ううん。だって、おうちにかえってもだれもよんでくれないもん。」

先生は棚から出てって言うけれど、
「僕はここが大好き。ここが僕の安心できる場所なんだよ。先生も入ればいいのにな~」

「なんでパパとママはやくそくをやぶっても、
ごめんね。わすれちゃってた。
で、おわるのに、ぼくがちょっとでもやくそくまもらなかったら、なんでまもらなかったの?やくそくしたよね?っていうの?」

ままごとのお料理に夢中になって遊ぶA児
保育者:先生、はらぺこだな~
A児:・・・・・・・・(無言)
保育者:いい匂い~!何かごちそうになりたいなぁ
A児:・・・・・・・・(無言)
保育者:おなかぺっこぺこだなぁ(笑)
A児:・・・・・・・(無言)
他の遊びをしながらそのやりとりを見ていたB児がかけよってきて
B児:せんせい、Aは本当はね、ちょっとまってっていってるよ!
先生、知らんぷりされてかわいそうと思ったのか、自分の言葉でお友達の気持ちを想像して伝えてくれた思いやりにほっこりでした。

画用紙をクレヨンで塗りつぶす子
「あー、ぐちゃぐちゃにしたらだめなんだよ。」と友達に言われるBさん。
その様子を見ていた保育者が「Bさん、いいね。」と声をかける。
Bさんはふと顔をあげて「すきなのかいていいの?」と聞く。
「いいよ、好きなの描いてもいいし、先生のまねっこしてもBさんの描きたいもの描いていいよ。」と保育者。
その後、おえかきの時間は好きなものを描くようになったBさん。
そんなある日、画用紙からクレヨンの線がはみだし机が汚れてしまう。
それを見て「あーBさん、だめだよつくえにかいたら。よごれてる。」と友達。
「大丈夫だよ。間違えてもいいんだよ。」とその様子を見て保育者は声をかけた。
「え、まちがえてもいいの?」と目を輝かせるBさん。
「うん、間違えてもいいんだよ。間違えてもその後どうしたらいいかなって考える方が大切だから、間違えてもいいんだよ。」と保育者がこたえる。
それからは、Bさんが保育者の話を聞こうとしたり、信頼を寄せるように変わっていきました。

いっぱい聞いてね。いっぱい知ってね。