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人生にきっと役立つ!非認知能力(ひにんちのうりょく)を育てよう

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三重県鈴鹿市

「非認知能力」は、まだそれほど馴染みのない言葉ですが、社会で生きる上で欠かせない能力です。今回の特集では、非認知能力の大切さや、育成に向けた教育現場での取り組みを紹介します。

非認知能力とは、協調性や自己肯定感、コミュニケーション能力や粘り強さなど、日常生活・社会活動において重要な能力のことをいいます。偏差値やIQ(知能指数)など、数値で表せる「認知能力」とは異なり、測定することが難しい力でもあります。
また、非認知能力は、学力やウェルビーイング(心身と社会的な健康)の高さや、問題行動の抑制などにも関連があることが明らかになってきました。社会の変化に伴い、自然と身に付けることが難しくなってきているため、非認知能力を高める教育が求められています。
教育現場では、あらためて非認知能力の大切さを共有し、子どもたちが社会生活を送る上で役立つ力の育成に向けた取り組みを進めています。

■認知能力と非認知能力
・認知能力とは…IQや学力、言語力や計算能力など、学力テストを含む知能検査で測定できる力
・非認知能力とは…物事に対する考え方、取り組む姿勢など、日常生活・社会活動において発揮される力

◇非認知能力の例
以下の能力は、非認知能力の例です。非認知能力という言葉にはあまり馴染みがなくても、その中身は、誰もが知っているものばかりだと気が付きます。子どもだけでなく大人にとっても、社会で生きる上で、生涯にわたって役立つ能力です。
※認知能力と非認知能力のどちらも大事!バランスよく身に付けていきたいですね。

粘り強さ、やる気、集中力、自制心、協調性、自己肯定感、工夫する力、想像力、判断力、応用力、思いやり、リーダーシップ、行動力、コミュニケーション能力

※こうしてみると、非認知能力は“特別な新しい力”ではなく、今までも大切にされてきた力だと分かりますね。

◇小学校や中学校でも伸ばせる非認知能力
皇學館大学教授 渡邉賢二(わたなべけんじ)さん
非認知能力は幼児教育で育まれるものとの印象が強いですが、小学校や中学校での教育も非常に大切です。能力の重要性を意識するきっかけを与えることで、育てることができます。非認知能力は、将来子どもたちが社会で心身ともに健康に生きていく上で大事な力です。非認知能力を伸ばすために、子どもが何かに取り組むときには、周りの大人も一緒に共有し、挑戦する姿を近くで見守りましょう。成功体験を積み重ねることで、非認知能力が向上していきます。

■本市が重点的に育成に取り組む4つの「非認知能力」
本市では、非認知能力の中でも特に4つの力を大切にして、ワーキンググループでの検討や授業を通じて能力の育成に取り組んでいきます。

◇やりぬく力
▽目標に向かって諦めずに頑張ることができる力のこと
勉強や部活動などにおいて最後までやり遂げることができ、人生の夢や目標を達成するときにも役立ちます。

◇自制心
▽感情や行動をコントロールすること
計画的に勉強したり、規則正しい生活をしたりするときに役立ちます。良好な人間関係の構築にもつながります。

◇自己肯定感
▽自分を大切に思えること、自分には良いところがあると思えること
自信を持ち、ありのままの自分を認めることで、自分自身を大切にできます。積極的な行動にもつながります。

◇社会性
▽困っている人を助けること、協力して活動すること
誰かと一緒に行動したり協力したりするときに役立ちます。善悪の判断や、思いやりのある行動にもつながります。

■非認知能力について考える授業
市内の小・中学校では、非認知能力を扱った授業を行っています。4つの非認知能力が具体的にどんな力なのかを学んだ上で、これまでの自分を振り返りつつ、これから自分が伸ばしていきたい非認知能力について考え、発表します。
例えば「やりぬく力」では「部活動で点差が開いても諦めずにプレーする」「分からない問題があっても空白ではなく、最後まで考えて答えを書く」、「社会性」では「重いものを持っている人や転んだ人を積極的に助ける」など、それぞれの力をどのように発揮していくかについて、生徒たちからたくさん意見が出ていました。

▽子どもの非認知能力の向上に向けて、学校でできる取り組みを検討し、実践し始めています。
教育指導課 職員

社会の変化に伴い、目標を持って学び続けることが大切と言われるようになりました。将来、社会に羽ばたく子どもたちが、それぞれの目標に向かって生きていくために、また、豊かな人生を切りひらくために、認知能力だけでなく非認知能力も一緒に育んでいくことが求められています。数値化しにくいといわれる非認知能力ですが、本市では有識者を交えたワーキンググループ会議などを行い、児童・生徒へのアンケートなどを通して「見える化」する方法を探っているところです。
子どもたちの非認知能力の向上に大切なのは、周りの大人たちの意識です。家庭・地域・学校現場が一丸となって、非認知能力について理解し、意識的に関わっていくことが重要です。
鈴鹿市教育長 廣田隆延(ひろたたかのぶ)

今回の特集に関するご意見・ご感想は教育指導課
【電話】382-9028【FAX】383-7878【E-mail】kyoikushido@city.suzuka.lg.jp

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