市内小・中学校の児童・生徒を対象に行われている「スポーツ出前授業」。令和2年度に、国体開催のPRの一環として行われた「三重とこわか国体出前授業」を引き継いで、令和3年度に始まりました。
スポーツ出前授業は、市が鈴鹿市スポーツ協会に委託し、競技団体やクラブチームを講師に招いて実施しています。6種目の競技体験や競技に関する講話などを行い、各競技で活躍する選手と触れ合えるのも魅力の一つです。令和5年度は、過去最多となる約3,900人が受講しました。
児童・生徒の皆さんは、トップレベルの選手や関係者の指導のもと、特別な時間を過ごします。講師の皆さんは、競技の普及や体力の向上だけでなく、スポーツを楽しむきっかけを作り、スポーツの素晴らしさやチャレンジすることの大切さを児童・生徒の皆さんに伝えています。
スポーツ出前授業:ラグビー/サッカー/ハンドボール馬術/野球/インドアホッケー
講師団体:三重ホンダヒート、鈴鹿市サッッカー協会、アトレチコ鈴鹿クラブ、三重バイオレットアイリス、鈴鹿市馬術協会、Honda鈴鹿硬式野球部、三重県ホッケー協会
■指導者に聞く!授業で伝えたい思い授業で伝えたい思い
◇ラグビー
チームワークの大切さを学んでほしい
三重ホンダヒートの選手と一緒に思い切り体を動かしながら、ラグビーを絡めたさまざまなゲームを行います。どうしたら勝てるのかをみんなで考え、協力してゲームに取り組むことで、チームワークや他者の意見を尊重することの大切さを学んでもらい、そこから「みんな仲間」というメッセージを伝えています。
三重ホンダヒート 普及・育成担当 上村素之(かみむらもとゆき)さん
◇馬術
思いやりの気持ちを伝えたい
馬術は、オリンピック・パラリンピック競技の中で、唯一動物がパートナーとなります。人と馬との信頼関係を築くために、日々のトレーニングと馬の健康管理が重要です。馬と触れ合うことにより、相手の気持ちを考え、思いやりの気持ちを持つことの大切さを伝えたいと思います。
鈴鹿市馬術協会 理事長 河北浩峰(かわきたひろね)さん
◇サッカー
自分の可能性に気付いてほしい
サッカーチーム「アトレチコ鈴鹿クラブ」の選手と共に、サッカーボールや縄跳びなどを使ったさまざまな動きを取り入れて、授業を行います。「できない」と尻込みせずにチャレンジすることで、「偶然できた」「意識してできた」などの成功体験を重ね、自分の可能性に気付いてほしいです。
鈴鹿市サッカー協会 会長 後藤光雄(ごとうみつお)さん
◇ハンドボール
失敗しながら成長してほしい
授業のテーマは「新しいチャレンジを楽しむ」です。ハンドボールをやったことがない子が多いので、私たちとともにハンドボールにチャレンジしてもらい、失敗しながらうまくなっていく過程を楽しんでもらいたいと思っています。授業で学んだことを他のことにも生かしてほしいと思います。
三重バイオレットアイリス 副キャプテン 初見実椰子(はつみみやこ)さん
◇野球
何かチャレンジするものを見つけて
Honda鈴鹿硬式野球部の選手と一緒に野球に触れてもらい、野球の楽しさを知ってほしいと思っています。また、選手から子どもたちへたくさん声掛けをしており、失敗したときは励まし、上手くできたときは褒めることで、チャレンジしやすい環境作りを心掛けています。この授業をきっかけに、野球に限らず何かチャレンジするものを見つけてほしいです。
Honda鈴鹿硬式野球部 フィールドサポート 多鹿丈一郎(たじかじょういちろう)さん
◇インドアホッケー
仲間を思いやる大切さを伝えたい
インドアホッケーは団体競技なので、チームワークが最も重要です。得意な子が苦手な子をフォローしたり、声掛けをしたりすることで、仲間を思いやる大切さを学んでほしいと思います。
この競技に触れる機会はなかなかないので、授業で経験してもらい、この経験が子どもたちの成長に少しでも役に立てばうれしいです。
三重県ホッケー協会 副理事長 塩澤博明(しおざわひろあき)さん
■子どもたちの感想
◇サッカー受講
頭で考えながら、普段のサッカーではやらない動きを選手と一緒に体験できて楽しかった。
◇インドアホッケー受講
だんだんコツを掴めてきた。諦めずに頑張ったことで、試合に勝ててうれしかった。
◇野球受講
野球は初めてで難しかったけど、選手に教えてもらいながらバッティング練習などができてうれしかった。
■子どもたちにとって恵まれた機会
各種目のトップレベルの方にスポーツを教えてもらう機会はなかなかないため、スポーツ出前授業は、子どもたちにとって恵まれた環境だと思います。指導する皆さんは、子どもたちが多くのことを学び有意義な時間になるように、工夫して授業を行っています。
今後はさらにスポーツ出前授業を市内の学校に広め、子どもたちにスポーツの楽しさを感じてほしいと思います。
鈴鹿市スポーツ協会 事務局長 冨井利博(とみいとしひろ)さん
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