令和6年3月議会で松田町長が所信を表明しました。
所信表明は、町長が4年間の任期を見通した政策の方向性について表明するものです。内容については次のとおりです。
2月6日に告示された町長選挙において、町長三期目の任にあたることとなりました。町民の皆様方、議員各位の今後益々のご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。特に、今回は、無投票でしたので、任期の4年間での各種の政策の実施とその成果により、町民の皆様方の信任が得られますよう、全力を尽くしてまいります。
まず、二期目と同様に、基山町の輝かしい未来に向けて、町民や議員の皆様方とともに、オール基山で、日本一のまちを目指して、いかなる困難も乗り越えながら、全身全霊を傾けて、基山町を守り、町政運営に取り組んでいくことを、お約束いたします。
次に、これまでの8年間を振り返ってみます。
二期目の私の公約が、「基山町の歴史と自然を守りつつ、人口増に挑戦します!!」でした。職員や関係者の皆さんの頑張りによって、充実した各種の移住・定住策や子育て支援策等を実施することができました。その結果、人口減少に歯止めがかかり、人口増加の兆しが見え始めたことは大きな成果だと思っています。また、基肄城、荒穂神社、大興善寺等への注目が集まったことも嬉しく、基山(キザン)が、翁草などの希少植物で注目を集め、更に、環境省の「未来に残したい草原百選」に選ばれるなど、基山町の歴史と自然に対する関心は、町内外から高まってきている実感があります。
次に、二期目の公約の「オール基山で『日本一のまち』を目指します」についても、全国の中でも迅速な新型コロナウイルス感染症対策を講じながら、全国ではじめて、役所での免許証返納を開始しました。また、人口2万人未満の自治体で図書館の貸出冊数日本一を6年連続で達成し、通いの場、サロン活動、介護予防健診等のプラチナ政策(高齢化対策)についても、高い評価と大きな成果を得ることができたと自負しています。更に、民間企業の調査により、「街の幸福度」ランキングで2年連続、「住み続けたい街」ランキングでは、3年連続して佐賀県一位となりました。
このような二期8年間での取組をもとに、三期目の政策の方向性を一言で表しますと、「ここ8年間で積み上げてきた基山町の勢いを更に加速しつつ、温もりある明るいまちを目指す」です。
その実現のために、まず、一つ目の柱である基山町の勢いの更なる加速化については、移住・定住策、子育て支援策、観光・産業振興策、そして、道路、公園、学校、上下水道、公営住宅等の大型プロジェクト等の社会資本整備を連動させるとともに、デジタル社会に対応するための各種DX(デジタル・トランスフォーメーション)化を図りながら、それぞれを同時並行的に取り組んでいくことが必要です。特に、移住・定住策については、住宅開発が重要であり、民間の住宅開発を積極的に支援するとともに、町主体でも、PFI方式をはじめ、地区計画や50戸連たん等の各種手法を検討して、高齢者や若者向けの様々な住宅開発などを道路や下水道の整備との組み合わせで検討することが必要になります。
子育て支援策の拡充についても、子育て世代の皆さんの活力が増大する支援を行うことはもちろん、基山町の未来を担っていただく、若い力の芽が育まれるよう、全力を尽くします。また、基山町の宝である高齢者、いわゆるプラチナ世代が、明るくいきいきと暮していただくための各種の取組を行い、それぞれの活躍の場を創出していきます。そして、子育て世代とプラチナ世代が交流して、基山町から新たな付加価値を生み出していく「多世代共創モデル」を構築していきます。
加えて、中小企業支援や企業誘致、産品開発などを進めることにより、雇用の拡大を図ることも不可欠です。特に、若年層が就職のために、意に反して基山町を離れることがないような就職マッチングが重要です。また、高齢者や女性の就労支援も重要です。
農業振興についても、大規模化、共同化への支援に加え、観光農園やオーガニック農業への支援についても行います。また、エミューをはじめとした各種加工食品の開発や農産加工場整備の検討、更には、棚田法を活用し、地域の活性化や拠点整備にも取り組んでいきます。なお、勢いの更なる加速化にあたっては、脱炭素社会に向けた環境調和型プロジェクトやその視点を常に持ち続けることが重要になります。
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