◆ニセコで活躍を続ける地域おこし協力隊の卒隊生に密着!
ニセコ町の地域おこし協力隊は、退任後も約7割が町内で活動を続けています。
現在、ニセコ町をフィールドにさまざまな分野で活躍している卒隊生5人にお話を聞きました。
1 ニセコ町集落支援員
松田 ありささん
(こども館配属:令和6年3月卒業)
私が協力隊として活動した3年間は、コロナ禍でイベントも小規模開催・中止が相次ぎ、活動にも大きな制限がありました。その中でも2年目下半期に隊長を経験したり、小学生の田植え・稲刈りサポートに取り組むなど、協力隊だからこそ体験できたことがたくさんあったので協力隊になってよかったと感じています。
また、協力隊はさまざまな経験を持つ人が全国各地から集まっているので、自分の苦手分野を気軽に相談できたり、積極的に意見交換ができる場所になっていたと思います。
現在は、ニセコ町の集落支援員として働いています。こども未来課に所属しており、主に小・中学生まちづくり委員会と子ども議会の運営に携わっています。
協力隊活動では、事務作業からイベントサポートなど、幅広い経験ができます。大変なこともあると思いますが、必ずやりがいを感じられるので、現役協力隊のみなさんには、ぜひいろいろなことにチャレンジしてみてほしいです。
2 株式会社ニセコまち
高橋 達朗さん
(株式会社ニセコまち配属:令和5年7月卒業)
ずっと興味のあった建築やまちづくりの分野で活躍できる場所を調べていたところ、ニセコ町の協力隊募集を見つけて入隊しました。配属先では、電気や燃料の使用料を減らす方法などを事業者や町民のみなさんへ助言する「省エネ診断」に取り組んでいました。
協力隊活動の中で感じたのは、町民や事業者のみなさんが「まちをよくしよう!」という意欲を持って、イベントの開催やサポートなどに積極的に取り組んでいるということです。協力隊として活動していたからこそ、このような町の魅力と密に触れることができました。また、町内のさまざまな事業所に協力隊員が配属されているので、事業者間のつながりが生まれることがとてもよいと思っています。
現在は、ニセコ町が推進している「CO²の削減」を目指し、脱炭素に関する補助制度を作るサポートに取り組んでいます。また、再エネ・省エネに関する補助金制度についてのPR活動もしています。
協力隊活動の中で感じた「真剣に取り組んでいることは人に伝わる」、「いい加減な取り組みも人に伝わる」ことを意識してこれからの取り組みを進めていきます。
3 合同会社エコモビリティ北海道
小川 陽平さん
(ニセコリゾート観光協会配属:令和5年3月卒業)
配属先では主にニセコフットパスの普及活動に努め、フットパス全国大会誘致に向けた事務局を担当しました。事業者さんなど、当時のいろいろな人との出会いが今の仕事につながっていると感じています。ニセコフットパス協会にも加入させていただき、そこでの仲間もできました。
協力隊3年目のときに「合同会社エコモビリティ北海道」を立ち上げました。現在は、ウォークおよびサイクルツーリズムを普及させ、地域移動の利便性を確保するとともに、ニセコ町内で歴史・自然・景観を伝えるガイドツアーを実施しています。加えて、引き続きニセコリゾート観光協会で観光案内と旅行商品の造成事業にも取り組んでいます。
今後は、宿泊を含めた滞在型の観光モデルを確立させたいと考えています。町内宿泊施設の運営を念頭に、拠点づくりとニセコの景観を生かしたツアー造成を目指しています。
ニセコの観光を盛り上げてくれる人が増えていったらうれしいです。ぜひ自分の好きなニセコの魅力を見つけてください
4/5 合同会社エッジストーン
石角 健一さん、恭子さん
(ニセコビュープラザ直売会(健一さん)、綺羅乃湯(恭子さん)配属:令和4年3月卒業)
協力隊3年目のときに、自動車整備や建物清掃、施設管理などを行う「合同会社エッジストーン」を立ち上げました。加えて、現在は五色温泉インフォメーションセンターの管理や高齢者宅の家事代行なども行っています。
配属先では、地元の人と接する機会が多かったので、農家さんや町民のみなさんとの深いつながりができました。また、配属先の上司や協力隊のOB・OGが親身になってサポートしてくれたので、卒隊後もスムーズに事業を始めることができました。
協力隊は配属先業務のほかにも、町のイベントサポートを通していろいろな人と出会える機会がたくさんあります。イベントサポートで知り合った方からニセコのタクシー事情を教えてもらったことがきっかけで、自立のために支給される自己研鑽費を活用して免許を取得し、実際に地元の事業者で働いたこともありました。
今こうして自分たちの事業を続けられているのは、3年間の協力隊活動で得た人とのつながりやご縁のおかげです。みなさんからいただいた恩を返せるように、町に貢献できる会社に成長していきたいと思っています。また、担い手不足の一端を担えるような会社にしたいと考えています。
協力隊という制度は、いろいろなことを試せる貴重な期間だと思うので、3年間を無駄にせず一生懸命頑張ることが大切です。日ごろの活動を見守ってくれている人は必ずいるので、できることはなんでもチャレンジしてみてください!そして、協力隊のOB・OGたちを頼ってみてください。自立への糸口が見つかるかもしれません。
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