当町では、地震による津波の第1波の到達時間が約7分と短時間であることから、災害に対する体制を迅速に築けないことが考えられます。
万が一のために防災資機材の備えやハザードマップで避難所を確認するなど、日ごろから準備しておく必要があります。
今月号では、令和6年1月1日に発災した能登半島地震における珠洲市への人的支援について報告します。
■派遣の概要
能登半島地震で甚大な被害を受けた珠洲市へ友好都市災害時相互応援協定書に基づく人的支援として、1月11日から3月末まで、檜山町村会並びに檜山振興局の協力を得て延べ61名が派遣され、避難所支援、市民窓口業務、コールセンター業務などにあたりました。
■実際の現地の状況
発災からほぼ3か月が経過しても、一部の地区では罹災証明の発行が追いつかないほか、倒壊した建物の処理が進んでおらず、町内のあちこちで写真のような風景が見られました。
■人との触れ合い
派遣業務を通じて、避難者や市役所職員の方々に触れる中で、自身も被災し心に余裕がないはずなのに、北海道から来た私たちに対し、穏やかな口調で「遠い所からありがとうございます」「助かります」と快く感謝の気持ちを言っていただきました。
微力ながら、珠洲市の災害支援のためになっていることを実感しました。
■能登半島地震を踏まえて
1.断水への対応
断水が続いていたため、入浴は、自衛隊による入浴支援を利用しました。また、ペットボトルの水を活用し、お湯を沸かして調理に利用したり、歯磨きに利用しました。
備蓄品として生活用水の準備や水洗トイレの凝固剤や吸収シートなどの備えも必要と感じました。
2.慣れない状況での生活
(1)寒さに対応した防災資材の備え
派遣先では、公用車、健民体育館、トレーラーハウスと生活拠点が移りました。
発災が冬だったので、車内や健民体育館は想定以上に寒く、マイナス15度対応の寝袋を使用のうえ、毛布を5枚被るなどの対応をしました。
改めて寒さに対応できる防災資材の備えが必要と感じました。
(2)食料の確保
自衛隊による炊き出しが終了すると、市内のスーパーから惣菜やお弁当といった食料品が無くなりました。
非常用備蓄品を食べ慣れておくことと、温かい食事を摂れる準備が必要だと感じました。
3.派遣を終えて
今回の派遣では、冬季や断水時における災害対応や復興支援に向けた迅速な対応、体制づくりなど、様々な経験をさせていただきました。
珠洲市の一日も早い復興をお祈りしながら、派遣の経験を今後に活かしたいと考えています。
お問い合わせ先:総務課防災生活係
【電話】52-6711
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