現在、日本人の平均寿命と健康寿命には10年近い差があります。この期間は医療や介護が必要となりますが、これを限りなくゼロに近づけていくことができれば、老後の生活は大きく変わっていくことでしょう。
近年の医学の発達により老化のメカニズムが明らかになりつつあります。老化によって起きる体の機能低下やさまざまな症状には「老化細胞」といわれる細胞が関わっていることがわかってきました。いくつかの物質が老化細胞を減らす候補に挙げられていますが、その恩恵を受けるには、まだまだ時間がかかりそうです。
今のところ、老化の予防は食事や運動といった生活習慣の改善が中心となります。老化の原因の1つとされる活性酸素を取り除くことも、老化の予防につながると考えられており、食事から活性酸素を除去する酵素のはたらきを補う栄養(肉、魚、卵、大豆製品などのたんぱく質や亜鉛、マグネシウムなどのミネラル)を摂ったり、抗酸化作用が含まれる食品(野菜や果物)を摂ったりすることも有効とされています。
最近よく耳にするフレイルとロコモ。運動器の衰えに対する筋力やバランス力のトレーニングも老化の予防に欠かせません。
貝塚市医師会
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