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飼い主のいない猫との付き合い方

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奈良県斑鳩町

「家の庭に飼い主のいない猫が入ってきてフンをされるので困る」「かわいそうと思い、エサをあげていたら住み着いてしまい、子どもを産んだので何とかしてほしい」こうした相談が、町へ多く寄せられています。
猫は愛護動物であり、動物愛護の観点から、駆除を目的とした捕獲は行政では行っていません。
地域には、猫が好きな人も猫が嫌いな人も住んでいます。飼い主のいない猫との付き合い方について、考えてみましょう。

■猫の習性
・夜行性…夜に活動が活発になります。
・行動範囲…犬に比べ行動範囲は狭い。
・排泄…やわらかい砂地やそれに似た場所で好んで排泄し、排泄物を埋めます。
・生殖…年2~3回の発情期があり、交尾すればほぼ100%妊娠し、1度に4~8頭の子どもを産みます。

■飼い主のいない猫を減らそう
近年、飼い主のいない猫を減らす方法として「TNR活動」が重要視されています。
TNR活動とは、飼い主のいない猫を捕獲し(Trap)、不妊去勢手術を行い(Neuter)、元の場所に戻す(Return)取り組みで、これにより、飼い主のいない猫の繁殖を抑え、1代限りの命を全うすることで、将来的に猫を減らしていくものです。
TNR活動により不妊去勢手術を受けた猫は、手術済の印に耳先を桜の花びらの形にカットされることから、「さくらねこ」と呼ばれています。一度捕獲した猫を、なぜ元の場所に戻すのかと思う人もいるかもしれませんが、猫がいなくなることで、別の猫が縄張りを広げ流入してくるなど、新たな猫が入ってくるのを防ぐため、元の場所に戻します。

■TNR活動のポイント
(1)即効(すぐやる)…猫は1年に3回出産可能で、生後6か月で妊娠が可能となります。ゆっくりやっていては、猫の繁殖スピードに負けてしまいます。
(2)徹底(全部やる)…全部の猫にTNRをしないと、残った猫から増えてしまいます。
(3)継続(続ける)…100%をめざしても新入り猫や捕獲漏れ猫が発見されるので、その都度対応を続けることが重要です。

■地域猫活動のススメ
猫を適正に管理し、将来的に飼い主のいない猫をなくしていく活動です。

◇地域でルールづくり
(1)地域猫活動を始めるには、地域で話し合い、活動の目的や内容を共有することが大切です。
(2)TNR後の猫を適正に管理するためには、エサをあげる頻度、場所や時間、トイレの場所を決めることや、片付け・掃除の徹底など、地域でルールをつくり、活動することが重要です。
※TNR活動を目的としないエサやりは、不幸な猫を増やすことになるため、やめましょう。

■斑鳩町の取り組み
斑鳩町では、令和2年度から、公益財団法人どうぶつ基金による、さくらねこ無料不妊手術事業(行政枠)を活用し、飼い主のいない猫の対策に取り組んでいます。
これまでTNR活動を実施した地区のなかには、当初TNR活動についてまったく知らない人ばかりでしたが、活動内容を説明し、実際のTNR活動を進めていくうちに、一緒に活動する地域住民が徐々に増えていった地区もあり、「TNR活動について、もっと早く知っていたらよかったのに」といった声もあがっています。
飼い主のいない猫について困っている場合は、環境対策課へ問い合わせてください。

問合せ:環境対策課
【電話】内線132

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