インターネットやSNSが幅広い世代に普及するインターネットやSNSが幅広い世代に普及する中、通信販売などの消費生活相談が増えています。中、通信販売などの消費生活相談が増えています。トラブルに遭わないための心構えを身に付けるとともに、社会全体に目を向けた消費を心掛けましょう。
■定期購入に関する相談件数が急増
令和4年度に仙台市消費生活センターに寄せられた、契約トラブルなどに関する苦情相談は6371件。そのうち通信販売に関するものは2521件で、苦情相談の中で最も多くなっています。その中でも近年急増しているのが、定期購入に関するトラブル。通販サイトでお試しの商品を1回だけのつもりで注文したら、定期購入が条件の契約になっていたなどの事例があり、40代以上の方からの相談が特に多い傾向にあります(図参照)。
(図)[定期購入に関する相談件数]
また、最近では若い世代をターゲットに、SNS広告などを通して副業や投資で簡単に稼げるとうたい、初期投資に必要だとして高額な借金をさせるといったケースも増えてきています。インターネットでいつでも簡単に買い物や副業などの情報が得られるようになった一方、さまざまなリスクもあることを認識し、日頃からトラブルに遭わないための心構えを持つことが大切です。不安に思ったり困ったりすることがあれば、1人で抱え込まず、家族や友人、消費生活センターに相談しましょう。
[定期購入の商品別相談件数]
1位:化粧品(465件)
2位:健康食品(118件)
3位:教養娯楽品(17件)
4位:医薬品(12件)
仙台市消費生活相談ダイヤル【電話】268・7867(なやむな)[受付時間]平日9:00~16:30、土曜日9:00~16:00
消費者ホットライン【電話】188(いやや)
■エシカル消費を心掛けてやさしい消費者に
消費者トラブルに遭わないよう「かしこい消費者」になることも大切ですが、買い物をする際に、社会や環境などに配慮して商品やサービスを選ぶ「エシカル消費(倫理的消費)」も大事な視点です。その商品は誰がどのように作ったか、地球環境に優しいかなどにも目を向けて商品を選ぶ消費の仕方です。
例えば、すぐに食べる食材を買うときに商品棚の手前から取る「てまえどり」をすることは、食料廃棄による環境負荷を少なくすることができるエシカル消費の一つです。一人一人のこのような行動が積み重なれば、社会全体のより良い未来につながります。
日々の買い物を通して自分に何ができるのかを考えることが、エシカル消費の第一歩。思いやりの気持ちを持ち「やさしい消費者」を目指しましょう。
■おトクにお試しだけのつもりが…定期購入になっていた!?
○事例
SNS広告で「初回550円」という化粧品を注文した。商品が届いてから数日後にまた同じ商品と1万9千円の請求書が届き、定期購入契約となっていることが分かった。
○対策
・注文前に販売業者の情報や契約の内容、解約
・返品の条件をよく確認する
・購入後にトラブルになった時に備え、広告画面や注文の最終確認画面をスクリーンショットで保存する
[!]通信販売は、クーリング・オフ(訪問販売や電話勧誘販売などについて、一定期間内であれば無条件で契約を解除できる制度)の対象外なので、注意が必要です
■20代が狙われている!?借金をさせる副業や投資の勧誘に注意
○事例
副業サイトの広告に興味を持ち登録すると、説明に必要なので遠隔操作アプリをインストールするよう言われた。70万円のサポート契約をすれば簡単にもうかると勧められ、そのアプリで画面共有しながら誘導されて、貸金業者から借金し契約してしまった。しかし、説明と違ってもうからず、借金だけが残った。
○対策
・「簡単にもうかる」ことを強調する広告をうのみにしない
・安易に遠隔操作アプリをインストールしない
・借金をしてまで契約しない
■他にもこんな事例が…トラブルに遭わないように気を付けよう!
メールやSMS(ショートメッセージサービス)による架空請求:身に覚えのない請求は、慌てない、連絡しない、支払わない
実在する事業者を装う偽のSMS:SMS上のURLは絶対に開かない。確認は公式のサイトやアプリで
無料点検をして、修理が必要などと不安をあおる点検商法:必要のないときははっきり断る。せかされてもその場で契約せず、周囲に相談する
不用品を買い取るはずが…貴金属をねらう訪問購入:売るつもりのないものは、見せない、売らない
毎日の「選ぶ」「買う」「使う」は、世界の未来につながっています。商品やサービスを選ぶときには、生産から廃棄までの過程に目を向け、配慮や応援の気持ちを持って消費をしていきましょう。
■はじめよう!エシカルな暮らし
○ethical(エシカル) = 倫理的な
[人への配慮]
・障害者支援施設などの商品を積極的に購入し、障害のある人の社会参加に貢献しよう!
[環境への配慮]
・必要な量だけ買って、ごみを減らそう!
・買い物するときはエコバッグを使おう!
[社会への配慮]
・生産者の労働環境などに目を向け、適正な価格で取引された商品を選ぼう!
[地域への配慮]
・地元で作られた食品や製品を選ぼう!
・被災地の特産品を買って応援しよう!
■エシカル消費イベント エシカルデイワン
日時:12月7日(木)18:30~20:00
会場:せんだいメディアテーク
内容:宮城で活動する出演者の皆さんと一緒に「エシカル消費」について考えます
定員:200人〔抽選〕
[主な出演者]
・インフルエンサー・宮城のらむちゃん
・シンガーソングライター・萌江(もえ)
・タレント/モデル・渡辺花
申込方法:市ホームページまたはファクス(イベント名・氏名・住所・電話番号・年齢を記入)で11月29日までに消費生活センターへ
問合せ:消費生活センター
【電話】268・7040【FAX】268・8309
<この記事についてアンケートにご協力ください。>