大村髙氏のご寄付により創設された「山梨市教育ゆめ基金」をもとに、市内小中学校に「電子図書」を導入
■Interview 大村 髙(おおむら たかし)さん(90歳)
◇経歴
加納岩小学校→加納岩中学校→日川高校⭢山梨大学教育学部卒業後、横浜市で長きにわたり教職員として活躍。学習指導要領の作成などにも関わる。横浜市在住。
◇寄付への思い
父親を早くに亡くして母子家庭でしたので、奨学金をもらって日川高校に進学しました。奨学金をもらっていたのは、学校で1人か2人でした。家族、親戚、地域の人々を含め、山梨市に育ててもらったという感謝の気持ちが強いです。
家族や親戚がみんな教員で自然と教員を目指していましたが、山梨県では採用がなく、横浜に出ました。故郷に何か恩返しをしたいと思い、市に寄付をすることにしました。
◇「子どもと自然は師宝」という言葉について
子どもから教わることは多いです。教師も親も、みんな子どもから学ぶことが大切です。自然も同じです。
子どもと自然はたくさんのことを教えてくれる宝物です。自然の中での体験が、子どもたちの生きる力を養います。自然体験はとても重要で、そこから教育が始まると思います。私が子どもの頃、遊ぶと言うと笛吹川で水遊び、万力林やぶどう園の下を走りまわって全身で遊びました。
◇故郷・山梨市への思い
本当は、故郷に帰りたかったですね。高速道路から山梨市を見ると、今でも帰りたいなと思います。隠居生活は山梨でしたかった。山梨市が大好きです。私の寄付が子どもたちの役に立てば幸いです。
山梨市の学校は素晴らしいので、自信を持ってほしいですね。実業界や政界に優れた先輩がいるので、そういう人たちを見習っていくと良いと思います。
◇山梨市の子どもたちに一言
自分が望むことを全うしたら良いと思います。ひとつのことに専念すれば、歴史を作ってくれるはずです。
■電子図書とは…
現在、市内全小中学生に1人1台タブレット端末を支給しており、授業や自宅学習に活用されています。
電子図書は、このタブレットで自由に約4,200冊の本を読むことができるというものです。
■実際に電子図書を体験した中学生の声
・図書室へ行かなくてもすぐに本を探して読めるので、すごく便利!家でも読書する時間を増やしたい
・本を読むのは苦手だったけど、とても楽しかった!
・電子図書の良さと、紙の本の良さを使い分けたい。これからはもっと楽しく読書できそう!
・図書室にはないいろいろな本があって面白そう。すきま時間を使ってたくさん本を読んで、自分の知識を広げたい!
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