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自治体の皆さまへ

No.135 シリーズ 教育の窓 和知小学校

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岐阜県八百津町

■「パッテロースピリッツ」を大切にした、笑顔あふれる小学校
◇はじめに
和知小学校の校長室には、「パッテローちゃん」という人形があります。この人形は、今から97年前の昭和2年に、友好の証としてアメリカから贈られた青い目の人形です。当時、この人形は日本の多くの学校に贈られました。しかしその後、アメリカとの戦争が始まり、このパッテローちゃんも敵国の人形だとして処分されることとなりました。そんな中、その当時、和知小学校に勤務していた水谷先生が、この人形を守ろうと自らの危険を顧みず隠しておいたことで、今でも和知小学校の「平和や友好の象徴」として大切に保管されています。
このパッテローちゃんには、平和を願う気持ちやみんなの笑顔を守りたいという思いが込められています。
和知小学校では、そんな水谷先生、そして、人道の精神を貫いた杉原千畝氏の心につながる「パッテロースピリッツ」を合言葉に「仲間の笑顔のためにがんばる」「仲間の笑顔を見ることを自らの喜びにできる」心を大切に、さまざまな活動に取り組んでいます。そんな「パッテロースピリッツ」あふれる活動をいくつかご紹介します。

◇きんもくせいタイム
月に2回、「きんもくせいタイム」として縦割り遊びを行っています。高学年のお兄さんお姉さんが、みんなでできる遊びを企画・準備し、楽しく遊べるように働きかけてくれます。活動の中では、高学年が低学年の子に優しく教えてあげたり、手を引きながら助けてあげたりする姿もたくさん見られます。暑い時には木陰を作って休ませてくれる、和知小学校の宝の一つ「きんもくせいの木」のように、上級生の思いやりある行動や優しい声かけが、下級生の楽しみや喜び、そして憩いの時になっています。

◇手話を使ったあいさつ
和知小学校の子どもたちは、手話を使ってあいさつができます。「おはよう」「こんにちは」「さようなら」だけでなく、授業のあいさつも手話を交えて行っています。これには、和知小学校にある「難聴学級」の子どもたちへの思いだけでなく、一人ひとりの仲間を大切にしたいという願いが根底にあります。

◇あいさつ戦隊 おはよんジャー
毎週水曜日の朝には、各教室から運動場まで聞こえるくらいの元気なあいさつが響き渡ります。児童会の運営委員がマントを羽織り「あいさつ戦隊おはよんジャー」となって教室を回り、あいさつ運動を広げています。赤や青のマントを羽織った運営委員がやってくると、低学年の子たちも大喜び。運営委員のお兄さん・お姉さんに憧れのまなざしを向けながら、元気なあいさつを返しています。みんな笑顔いっぱい、元気いっぱいのあいさつで一日がスタートします。

◇地域・保護者ボランティア「チョボラ隊」
和知小学校では、地域や保護者の方による「和知小チョボラ隊」を立ち上げ、教育活動を支援していただいています。これは、昨年度の学校運営協議会で、「少しでも学校を中心とした地域づくりができたら」と話題になりスタートしたもので、「ちょっとした時間に和知小学校や和知地区のために活動するボランティア隊」です。現在、「環境ボランティア」「読み聞かせボランティア」「学習支援ボランティア」「校外学習の見守りボランティア」として、現在23名の方に登録いただいています。地域や保護者の方に支援いただき、大勢の方の優しさや温かさに触れることは、子どもたちの思いやりの心の醸成や、見守られているという安心感にもつながっていくと思います

◇おわりに
和知小学校は、このような「パッテロースピリッツ」を大切に、保護者・地域と一体となって笑顔あふれる学校になるよう取り組んでいきたいと思います。

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