■身体を動かして、健康づくり
身体活動・運動量の多い者は、少ないものと比較して循環器病、2型糖尿病、がん、ロコモティブシンドローム、うつ病、認知症等の発症・罹患リスクが低いことが報告されています。
※「身体活動」とは、安静にしている状態よりも多くのエネルギーを消費する、骨格筋の収縮を伴うすべての活動。
※「運動」とは、身体活動のうち、スポーツやフィットネスなどの健康・体力の維持・増進を目的として計画的・定期的に実施されるもの。
▼東栄町の住民健診の問診票より
令和5年の町の住民健診を受けた方のうち、74歳以下の方では「1回30分以上の運動習慣がない」と回答された方は61%でした。75歳以上では、「ウォーキング等の運動を週に1回以上」と回答された方は、56・4%と県平均(61・5%)よりも低く、「以前に比べて歩く速度が遅い」と回答された方が63・2%と県平均(57・8%)より高くなっています。
生活習慣の改善に意欲的な方々が多いですが、年齢を重ねるほどに運動習慣が低下しています。
要介護に認定の有病状況をみると、筋・骨格系の疾患が71・3%と県平均(55・5%)よりも1.2倍多く、骨折などが要介護の要因になっていることも考えられます。疾患予防・介護予防のためにも身体を動かすことは大切なことです。
▼今より少し体を動かす
2024年1月、厚生労働省は「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」を公表しました。このガイドには、各ライフステージ(子ども・成人・高齢者)の身体活動・運動の推奨事項が示されています。具体的には、成人では身体活動を1日60分以上(1日約8,000歩以上)、高齢者では身体活動を1日40分以上(1日約6,000歩以上)のように記載されていますが、全体的な方向性としては「個人差を踏まえ強度や量を調整し今よりも少しでも身体を動かす」ことを推奨しています。
座位(座る)行動について、日本人は世界的にも座位時間が長い傾向があると指摘し座りっぱなしの時間が長くなりすぎないよう、注意を促しています。
▼熱中症には気を付けて
これからの季節、身体活動・運動をする際に気を付けることは、暑さです。暑さを避けるために運動をする時間や場所を考慮し、水分や体を冷やす保冷剤などを持参し活動をすることをお勧めします。
〔参考〕厚生労働省:
健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023
健康・体力づくり事業財団 健康づくり2024年4月号
厚生労働省:熱中症予防のために掲載
問合せ:東栄保健福祉センター 福祉課
【電話】76・1815
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