■災害に備えた準備を
アンニャ:元日に発生した地震(令和6年能登半島地震)では、市内で震度4が計測されてかなり揺れましたが、地震のときの対応はどうしていますか。ジュノJアラート(全国瞬時警報システム)の他に、外国出身者向けに災害情報を提供するアプリ「Safety(セーフティ)tips(ティップス)」を利用していて英語で通知が届きます。
アンニャ:私はドイツ語と日本語で通知が届くようにしています。
テッ:日本語で通知が届くようにしています。元日の地震の時は職場にいて、一緒に勤務していた職員から地震の状況を聞いていました。とても揺れて怖かったです。
栗原:私も日本語で通知が届くように設定しています。地震が発生した時は瀬波地区におり、海の近くだったため、とても怖かったです。
小田:私も日本語で通知が届く設定です。地震が発生した時は自宅にいて、テレビや携帯電話で状況を確認しました。災害が起きた時、日本語が分からない人は大変だと思うので、外国出身者にも分かるハザードマップが必要だと思います。そうすることで、事前に災害時の準備ができます。
アンニャ:地震が発生して「津波、津波」と言われてもどうしたらいいか分からないと思います。外国では地震の発生が少ない国もあり、外国出身者は避難場所を知らない人もたくさんいると思います。
市長:日本は地震が多い国なので、日本人は地震に備える感覚はあると思います。市では避難場所や日頃からの備えなどいろいろな情報を発信しています。一人一人がしっかりと自分の命を守る行動をとれるように準備をしてもらい、Jアラートが鳴った時は、自分の身を守る行動をしてほしいです。
小田:外国出身者には、防災訓練に参加してほしいと思います。
市長:市では総合防災訓練を8月の最終日曜日に実施しています。参加して何回も避難訓練をしていると、避難ルートを覚えるので、ぜひ参加してください。
アンニャ:先ほど栗原さんから市報の掲載について発言がありましたが、防災訓練の記事にも振り仮名を書いてもらえると、外国出身者にも伝わると思います。
市長:令和6年度から防災タブレットと防災アプリを使って防災情報の発信を予定しています。今後は、複数の言語で提供できる仕組みが必要だと思います。
■利用しやすい公共交通へ
アンニャ:続いて市内で運行している路線バスについてですが、皆さんは利用していますか。
テッ:私は朝晩の通勤で、巡回バスを利用しています。
市長:利用者が希望する場所で乗降車できる巡回バスを瀬波温泉海岸沿いのなぎさ通りで実施しています。いろいろな公共交通を効率よく組み合わせて、必要な時に必要なものが手に入る仕掛けづくりが大事だと思います。
アンニャ:テッさんのように通勤でバスを利用する方もいるので、朝晩の巡回バスは必要だと思います。また、病院に行きたいと思っても、ちょうどいい時間のバスがない方もいると思います。デマンド型の公共交通はすごくいいと思います。
市長:公共交通は、地域ごとに柔軟な対応が必要だと思います。山北地域では、令和5年10月からボランティアタクシーがスタートしました。利用者には事前に登録をしてもらい、利用時に予約するとタクシーと同じように迎えに来ます。バスの便数が少なく不便を感じている部分を補完する目的で、運行しています。
アンニャ:市内では車移動が当たり前ですが、車が何台も走ることで二酸化炭素(CO2)を多く排出し、環境には優しくありません。そこで「バス、電車の1日乗り放題切符」を作って市民へ「環境に配慮してバス、電車に乗りましょう」と周知してみてはいかかでしょうか。利用者が増えることで、「村上市はエコで、綺麗な自然もあって素晴らしいまちだね」となると思います。
■日々の生活を支える
アンニャ:過去に車を買い替えるときの書類の多さに苦慮しました。全て日本語で書かれていますし。例えば、書類の手続きに困っている外国出身者をサポートできるボランティアが必要だと思います。相談できる場所があると、市内に住む外国出身者が増えると思います。
市長:生活の部分をしっかりと支える仕組みが必要ですね。日々の生活で困ったときに、そこにつながれば解決できるよりどころですよね。
アンニャ:行政サポートですね。英語ができなくても、ローマ字や丁寧な日本語で分かりやすく説明してくれれば、外国出身者は助かると思います。
問い合わせ:企画戦略課企画政策室
【電話】75-8925
<この記事についてアンケートにご協力ください。>