~日本テレビ系ドラマ「ファーストペンギン!」実話モデルに学ぶSDGs~
桑折町の新たな価値の創造や恵まれた地域資源の継承などにより、地域のさらなる活性化を図り、より良い未来を次世代に引き継ぐことを目的にSDGsの取り組みを推進している「桑折町SDGs推進町民会議」。同会主催による「坪内知佳SDGs講演会」が11月25日、やすらぎ園で開かれ、町内外から約150人が参加しました。
◆漁業6次産業化の先駆者 坪内知佳さん
福井県生まれの坪内さんは、山口県萩市内で翻訳とコンサルティング業務を行う中で漁師たちと出会い、知見のなかった漁業の世界に飛び込むと、約60人の漁業者をまとめ、2011年に「萩大島船団丸」を設立。アレルギーや化学物質過敏症、病気を患った経験から、安心・安全かつ価値の高い持続可能な漁業を目指して6次産業化に取り組みました。漁獲した魚を、新鮮なまま直接消費者に届ける事業を展開し、メディアでも取り上げられるほどに。2014年には、株式会社GHIBLIとして法人化し、船団丸ブランドを全国展開しています。県境を越えた海洋環境保全にも注力し、2015年からは福島県いわき市の漁港の復興にも携わっています。
◆持続可能な社会の実現へ
講演会では、「萩大島船団丸」の設立に至った経緯やブランド確立までのさまざまな困難、漁師たちと信頼関係を築き上げるまでの数々のエピソードを披露されました。新しい価値観を創出することの難しさや人と本気で向き合うことの大切さなどを熱く語る坪内さんの姿に、参加者らはくぎ付けとなり、その話に聞き入りました。最後に、「バタフライエフェクトと言われるように、たった一羽の蝶が羽ばたいて起こした小さな風が、巡り巡って大きな風を巻き起こす可能性がある。一人一人のほんのわずかな行動が、SDGsという大きな目標の達成につながっていく」と話し、持続可能な社会の実現に向けた意識を、参加者らと共有しました。
◆地域で取り組むSDGs
講演会に合わせ、会場内には、SDGs推進環境保全作品コンクール入賞作品の展示や児童発達支援・放課後デイサービスを運営する合同会社もんものパネル展示、町商工会女性部の皆さんが作成したエコバッグを展示するなど、地域全体で取り組むSDGs推進活動の成果を紹介し、意識高揚を図りました。
《会場展示》
▽町商工会女性部
使用済みのポスターやカレンダーを活用したエコバッグを展示
▽合同会社もんも
児童発達支援・放課後デイサービスの事業内容を紹介
▽SDGs推進環境保全作品
優秀作品を含む20作品を展示し環境保全を啓発
■SDGs推進環境保全作品コンクール
各地区小学校5・6年生を対象とした、「SDGs推進環境保全作品コンクール」の表彰式が同日行われました。応募総数163点の中から選ばれた優秀作品5点を紹介します。
※詳細は本紙PDF版5ページをご覧ください。
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