◆乾燥のお話
2024年がはじまり、一月が経過しましたがいかがお過ごしでしょうか。今月の大間病院だよりは、この時期に多い「乾燥」についてのお話です。
最近、とても乾燥しやすいと多くの方が実感されているかと思います。気温が下がるために空気中の水分が雨や雪に変わりやすく、水蒸気として空気中に存在する水分が減っているために乾燥しやすいようです。
喉や鼻が乾燥するとバリア機能が低下してしまうため、ウイルスなどが体の中に入りやすくなり、風邪をひきやすくなってしまいます。風邪の予防方法はコロナ禍で実践されていた方法と同じです。手洗いをして、人混みは避け、マスクを着用することが大切です。風邪は何もしなくても7日から10日ほどで治りますので、市販のお薬での対応が可能です。ただ、風邪に隠れて別の病気が隠れている場合もあります。風邪にしては症状が重いと感じたり、別の症状が出てきた際は医療機関を受診してください。
また、肌の乾燥によって痒みを感じる方もいらっしゃるかもしれません。医学的にはそのような状態を皮脂欠乏性湿疹や乾燥性皮膚炎といいます。皮膚の潤いが少ない状態となっていると、痒みを感じやすくなります。掻いてしまうと赤くなったり、ぶつぶつができたりしてしまうこともあります。起こりやすい場所は、ふくらはぎの前側、腰、二の腕です。予防・対策として大切なことは2つです。お風呂の時に体を擦りすぎないことと、保湿をしてあげることです。保湿剤はドラッグストアなどでも購入可能です。広い範囲に塗りたい場合は、軟膏タイプではなくクリームタイプやローションタイプがいいでしょう。出し惜しみをせずたっぷり使って保湿をして下さい。今回は乾燥にまつわるお話を取り上げました。春まであと少しです。寒い時期をみんなで乗り切りましょう。
・ウイルス予防
・保湿
内科医長 平 佳菜子
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