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薩摩藩英国留学生記念館「れいめいの風」

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鹿児島県いちき串木野市

■令和5年度特別企画展「律するとは?-海から日本を見た男-松村淳蔵展」開催中 vol.2
明治6年、米国の名門、アナポリス海軍兵学校を優秀な成績で卒業した松村は、同年11月に帰国します。当時最先端の海軍術を身につけ帰国した松村は、海軍中佐として築地の海軍兵学寮で海軍教育に従事します。
しかし、当時の海軍界はイギリス式を取り入れていました。松村は英国出張を経て海軍大佐に昇任し、明治9年第三代海軍兵学校長に就任します。松村は、既存の英国のシステムと米国のシステムをうまく融合させ、「海軍兵学校規則」や学年混合の「分隊制度」を取り入れました。以後、筑波艦艦長、扶桑艦艦長、中艦隊司令官となった時を除いて、兵学校長として生徒の教育に専念し、通算4度の校長を務めました。明治15年6月、少将に任ぜられ、同20年5月には、男爵の爵位を授けられます。明治24年7月、中将昇進と同時に予備役に編入し、明治43年11月に退役、大正8年1月7日、76歳でこの世を去りました。
英国留学時に与えられた藩命「海軍測量術の習得」を最後まで全うしたのは、19名の留学生のうち、松村ただ一人でした。実直な彼が残した教育システムは、現在でも日本の海上自衛隊幹部候補生の育成に活かされています。
現在、開催中の『律するとは?-海から日本を見た男-松村淳蔵展』。30年前に松村淳蔵をテーマに卒業論文を制作した女性をナビゲーターに、東京、広島など松村ゆかりの地を訪ね、日本を海から衛る人々や関係者の声を集めたドキュメンタリー映像や、パネル展示で松村の功績をわかりやすく紹介しています。是非、ご覧ください。
記念館スタッフ 下迫田 樹一

薩摩藩英国留学生記念館
【電話】35-1865

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