全国の熱中症による死亡者数は増加傾向にあり、いつでも・どこでも・だれでも、条件次第で熱中症にかかる危険性がありますが、正しい予防方法を知り、普段から気を付けることで防ぐことができます。
熱中症は真夏に起こる症状と思っている人も多いのではないでしょうか。実は、梅雨入り前の5月頃から熱中症患者は増え始めます。5月に起こる熱中症の原因のほとんどは、寒暖差に体が慣れていないことです。
体が暑さに慣れていないと熱中症になりやすいため、本格的に暑くなる前から対策を始めることが大切です。
■今できる暑さに備えるための対策
キーワードは「暑熱順化」
●体が暑さに慣れることを心がけよう
暑熱順化ができていないと、体の熱をうまく外に逃がすことができず、熱中症になる危険性が高まります。適度に汗をかくことで、体内の熱を発散することができるようになると暑熱順化が進み、発汗量や皮膚の血液量が増え、体温調整がしやすい体になります。
▽適度に汗をかくための実践法
・30分程度のウォーキングなどで体を動かす
・汗をかくほどの家事を行う
・湯船にゆっくりつかる※こまめな水分補給を忘れずに
●気象情報などを確認する
天気予報や気温、室温、熱中症警戒アラート、暑さ指数を確認するなど、情報収集をして暑さに備えることが大事です。また、自分の体調の変化に気を付けて行動するとともに、周囲に気を配り、呼びかけあって熱中症対策を行いましょう。
●寒暖差に備える
昼夜の寒暖差に備えて、脱いだり着たりしやすい服装にしたり、帽子の着用や日傘を差すなどの対策を心がけましょう。
●エアコンの試運転を行う
いつでも使えるように、点検・清掃などを行い、備えましょう。
■熱中症を引き起こす条件
熱中症は、条件が重なるほどリスクが高まります。早い時期から暑さに強い体づくりを始めるとともに、可能な限り条件を減らすよう心がけましょう。
■熱中症対策の基本
(1)1日3回の食事をしっかり食べる
食事をすることで「体に必要な栄養素や塩分」が補給されます。熱中症にならないためにも朝から食事をしっかりとることが重要です。
(2)こまめに水分補給をする
熱中症対策として水分を補給する時は、喉がカラカラに渇いてから大量に飲むのではなく、こまめに少量ずつ摂取することが大切です。日常の水分補給は水やお茶、麦茶で良いですが、汗を大量にかくときや体に熱がこもっているような場合は、塩分や糖分などがバランスよく入ったスポーツ飲料水やイオン水がおすすめです。
(3)体温や室温を調整する室内でも熱中症になることがあるため、部屋の温度や湿度、換気に十分気を配る必要があります。エアコン、扇風機、サーキュレーターなどを使い、通気を良くして室温を下げることが大切です。
(4)睡眠を十分とる体力が低下しないよう質の良い睡眠をとることが必要です。
■熱中症対策にいかが?~鶏肉のトマト煮込み~
▽材料(4人分)
・鶏もも肉…100g
・塩…少々
・にんにく…1/2かけ
・こしょう…少々
・サラダ油…大さじ1/2
・玉ねぎ…80g
・にんじん…60g
・干ししいたけ…2枚
・トマト…200g
・大豆(水煮)…80g
・ケチャップ…大さじ2
・濃口しょうゆ…大さじ2
・塩…ふたつまみ
・こしょう…適宜
・パセリ…適宜
▽作り方
(1)鶏肉を一口大に切り、塩とこしょうで下味をつけておく。
(2)鍋に油と薄切りにしたにんにくを入れ火にかけ、いい香りがしてきたら(1)を加えて鶏肉の表面に少し色が付く程度に炒める。
(3)(2)に玉ねぎとにんじんを加えてサッと炒めたら、ザク切りにしたトマトと千切りにした干ししいたけを加えて20分程度フタをして弱火で煮込む。(フタをして蒸気が逃げないようにする。)
(4)(3)に大豆を加え混ぜたら、調味料で味を整える。
(5)器に盛って、好みでパセリのみじん切りを散らす。
問い合わせ先:有明庁舎 保健課 健康増進グループ
【電話】474‒1111
<この記事についてアンケートにご協力ください。>