くらし 《特集》知っていますか 捨てたごみの“その先”(2)

■一人一人の行動がごみのその先を変える
ごみの適切な処理や資源として再利用する活動に取り組み、呼びかけを行う方へ、その大切さや市民の皆さんにお願いしたいことなどを聞きました。

《ごみパト隊》
▽自分のこととして考えて分別に取り組む
・ごみパト隊 桐田(きりた)さん、外山(とやま)さん

外山:ごみステーションのパトロールをする中で、ごみの種類に応じたごみ袋が使われていなかったり、分別せずに何でも同じ袋に入れられたりしているごみを見かけます。勘違いで誤った分別をしてしまうことがあるかと思いますが、同じごみステーションでそのようなごみを続けて見る時は、とても残念に思います。

桐田:ごみ出しルールが守られていない違反ごみはごみステーションに残るため、次に出されたごみが収まらず、カラスに荒らされることもあります。もし自宅の前にごみが散らかっていたら、不衛生で不快な気持ちになりますよね。皆さんには、自分のこととして考えて、正しくごみを出していただきたいと思っています。

※ごみパト隊とは
ごみ収集員が違反シールを貼った、ごみ出しルールが守られていないごみ袋が、一定期間放置されている場合に、回収して中身を調査し、指導します。また、町内会からの相談に応じて、違反ごみが減るように対策を一緒に考え、ごみステーションの環境の維持に取り組みます。

《スポGOMI(ごみ)》
▽スポーツとして参加してまずはごみに関心を持つ
・スポGOMI大会を企画した 札幌藻岩高等学校 谷口(たにぐち)さん、小室(こむろ)さん

小室:部活動で登山をしている時に、捨てられたごみをよく見かけていました。自然を守るためにできることはないか考える中で、テレビでスポGOMIを知りました。スポーツとしてごみ拾いに参加することで、みんながごみに関心を持ち、ポイ捨てが減ればいいなと思い、昨年、学校の探究活動でスポGOMI大会を企画しました。大会には地域の方など6組が参加し、瓶や缶、たばこの吸い殻など、合計7kgものごみを拾いました。

谷口:大会の1週間前に町内会の方がごみ拾いをしたと聞いていたので、こんなに多くのごみが集まったことに驚きました。私たちの企画が、まずはごみについて考えるきっかけとなり、ポイ捨てが良くないことだと改めて理解する機会になればうれしいです。

※スポGOMIとは
従来のごみ拾いに、スポーツの要素を加えて競技にした、日本発祥のスポーツ。チームで協力して制限時間内にあらかじめ決められた範囲の場所でごみを拾い、量と種類でポイントを競います。

《無印良品》
▽自分が使い終わった物を誰かの使う物に
・株式会社良品計画 無印良品 札幌パルコ店長 山下(やました)さん

山下:無印良品では、再生紙のノートや竹材を使ったスプーンなど環境に配慮した製品作りだけでなく、お客様が使わなくなった当社の衣料品やプラスチック製の収納用品などを店頭で回収し、リユースやリサイクルする取り組みを行っています。例えば、衣料品の一部は洗浄した後、藍色に染め直してリユース製品として販売、プラスチック製品は細かく粉砕して新たな製品の原材料としてリサイクルしています。使わなくなった製品をお買い物のついでに店頭の回収ボックスに入れていただくなど、無理なくできることからごみになる物を減らして、再利用する取り組みを始めていただければと思っています。

※無印良品の活動
2010年に自社製品の衣料品の回収を開始。まだ着ることができる服を染め直して再販売するなど、資源を循環させる取り組みを実施。現在は化粧品のボトル、プラスチック製の収納用品などの回収も行い、全国で200万t以上の製品を回収しています。

詳細:
ポイ捨て、不法投棄については事業廃棄物課【電話】211-2927
ごみの分別については環境事業部業務課【電話】211-2916
3Rについては循環型社会推進課【電話】211-2928