健康 正しく!食中毒を予防しよう!

1年を通して注意が必要な「食中毒」。安全に食を楽しむために、今月はノロウイルスとアニサキスの食中毒対策のポイントを紹介します。

◆ノロウイルス
年間を通して発生していますが、特に11月~3月の冬季に流行します。

◇感染の原因
ノロウイルスに感染した人が調理する際に食品を汚染し、その食品を食べる場合、またノロウイルスに汚染されている食品を加熱不十分な状態で食べる場合などの「経口感染」が主な原因です。

◇主な症状
嘔吐(おうと)、腹痛、下痢、発熱など。感染から24時間~48時間で発症。

◇予防のポイント
・感染を広げないように、「嘔吐物などを適切に処理すること」。
・「しっかり手を洗うこと」。特にトイレの後、料理や食事の前、外から帰ったときは念入りに手を洗いましょう。

●嘔吐物の処理方法
1.マスク、使い捨ての手袋を着け、嘔吐物が乾燥する前にペーパータオルなどで拭き取る。
2.拭き取ったペーパータオルはビニール袋に入れて密封する。
3.嘔吐物の付着していた場所を浸すように0.1%の次亜塩素酸ナトリウム消毒液で10分程消毒する。
4.使い終わった手袋、マスク、2のペーパータオルなどを入れた袋を、別のビニール袋に入れて密封する。換気は屋内への拡散防止のため、嘔吐物処理が終わってから空気の流れに注意して行う。
5.終わったら、せっけんを使って丁寧に手を洗う。

◇次亜塩素酸ナトリウム消毒液の作り方
アルコール消毒は、ノロウイルスにはあまり効果がないため注意。

・嘔吐物などで汚染された場所の消毒用
→0.1%消毒液
水500ml+5%塩素系漂白剤10ml(ペットボトルキャップ約2杯分)

・食器や調理器具などの消毒用
→0.02%消毒液
水500ml+5%塩素系漂白剤2ml(ペットボトルキャップ約半分)

※希釈液は時間とともに消毒効果が減少します。使用ごとに作成してください。

●手洗い
30秒が目安
手洗いは食中毒予防の第一歩。汚れが残りやすいポイントを意識して、時間をかけてしっかり洗いましょう。

01 流水で洗ってからせっけんをよく泡立てる。

02 手の甲は伸ばすように。

03 指は組むように。

04 親指はねじるように。

05 指先を立ててしわの間も。

06 流水でよく流してから清潔なタオルで拭く。

◆アニサキス
アニサキスは、海産魚介類に寄生する寄生虫です。ア二サキスが寄生した魚介類を生で食べ、ア二サキスが生きたまま人の胃や腸壁に侵入すると、急性胃腸炎を引き起こします。

◇特徴
体長2~3cm半透明の白~桃色少し太い糸のような形

●アニサキス症にならないための3つの対策
◇加熱
アニサキスは熱に弱いため、加熱することで死滅します(60℃以上で1分以上、70℃以上で数秒)。

◇鮮度
鮮度が落ちると、内臓にいたアニサキスは身の中にもぐりこみ、見つけにくくなります。新鮮なうちに、内臓を取りましょう。内臓は絶対に生で食べないでください。

◇目視
身の中にアニサキスがいないかよく見て取り除きましょう。薄く切って光に透かすことで、見つけやすくなります。

Q.酢でアニサキスは死ぬ?
A.酢で締めても死にません!通常の調理に使われる量の調味料や薬味(酢、しょうゆ、ワサビ、ショウガなど)ではアニサキスは死滅しません。

◆キッチンメール配布中
食の安全・安心に関する情報を分かりやすく紹介する冊子「キッチンメール」。西保健センター3階4番窓口で配布中。

問い合わせ:西区健康・子ども課
【電話】621-4247