くらし 【特集】女性に選ばれるまち(1)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道函館市
- 広報紙名 : 市政はこだて 令和8年1月号
女性の〝ここで暮らしたい〞が、まちの未来になる。
昨年の男女共同参画白書では、「男女共同参画の視点から見た魅力ある地域づくり」というテーマで地方に焦点が当てられており、地方から大都市圏に人口が移動する理由について分析されていました。
18〜39歳の男女への意識調査の結果を見ると、「地元から離れたかったから」という消極的な理由で地元を離れた女性は、そうでない女性や男性よりも、固定的な性別役割分担意識が地元にあると感じていたと回答する割合が高い傾向にあります。
たとえば、「家事・育児・介護は女性の仕事」「食事の準備やお茶出しは女性の仕事」など、女性の役割として固定化されていると感じる人が多いようです。
国勢調査などの統計データによれば、函館市では特に20代前半の女性の転出超過割合が全国平均を上回っていることが分かりました。原因ははっきりしていませんが、こうした固定的な性別役割分担意識が、「地元を離れたい」と思う一因になっているのかもしれません。
[函館市における人口に対する転出超過数の割合]

国勢調査 就業状態等基本集計(2020年)、住民基本台帳人口移動報告(2023年)より
[正規従業員の賃金]

函館市労務状況調査(令和5年度)、賃金構造基本統計調査(令和5年度)より
[正規雇用率]

国勢調査(令和2年)より
■函館市ジェンダー平等推進アドバイザー
塚原月子(つかはらつきこ)氏
(株)カレイディスト代表取締役兼CEO/G20EMPOWER日本共同代表/函館市政策アドバイザー
DE and I(ダイバーシティ、エクイティandインクルージョン)※の領域でさまざまな企業・機関にアドバイザリーを行っており、自身も3児をもつ母親として、育児と仕事の両立を図るべく、働き方改革を実践中。
令和7年7月7日に、ジェンダーギャップ解消の推進等について専門的知見から支援や助言を行う「函館市ジェンダー平等推進アドバイザー」に就任。
※多様性、公平性、包括性の頭文字を取った言葉で、多様な人材が公平な機会のもとで尊重され、能力を発揮できるようにすること
◇誰もが働きやすい職場づくり
まずは、無意識の思い込みに気づくことから。
職場で育児中の女性に「負荷の高い仕事は無理」と決めつけたり、男性に家庭のことを「奥さんに任せられないのか」と聞いてしまうような感覚は、悪意があってのことではなく、誰にでもある無意識の偏見(バイアス)によるものです。ジェンダーに関するバイアスは、女性には小さな役割しか与えられなかったり、男性が弱音を言えなくなるなど、働きやすさや働き甲斐に悪影響を及ぼします。こうした状況を改善するために、職場の全員が「言動を変える」「仕組みを整える」「風土を変える」という3つの視点で取り組むことが重要です。ジェンダー平等は経済活動にもつながり、地域経済を活性化させる要素にもなるため、優先して進めていく必要があります。
「選ばれる職場づくりセミナー~若者・女性に選ばれ、持続的成長を~」(令和7年7月7日開催)から抜粋。
01 言動を変える
多様な人の成長を支える「育成」、健康的に働ける環境を整える「責任」、前例にとらわれない「勇気」、新しい視点から学ぶ「謙虚」、失敗から学ぶ「寛容」。この5つの心構えが大事です。
02 仕組みを整える
香川県の石丸製麺所では、社員の離職を機に「全員がやりがいを持てる会社」を目指し、業務効率化や設備投資を実施。休みやすい環境が成果につながる好循環を生み出しました。
03 風土を変える
会議で発言しづらい人に声をかける、短時間勤務の人を「効率よく頑張る人」と見るなど、一人ひとりの心がけ次第で職場の空気が変わっていきます。
■函館市男女共同参画情報誌「マイセルフ」
市では、男女共同参画社会の実現を目指し、そのための取り組みやイベントなどを発信する、男女共同参画情報誌「マイセルフ」を発行しています。
塚原月子氏のセミナーの詳細は、「マイセルフVol.74」をご覧ください。
