くらし わたしたちのまちの財政状況(4)

■2024(令和6)年度末における釧路市の財政状況(2)
近年の急激な物価高騰の影響等により、各種経費が上昇し続けており歳出の増が歳入の増を上回っている状況です。
ここでは、歳出の主な経費に着目して、物価高騰の影響が顕著になり始めた2022(令和4)年度から2024(令和6)年度までの直近3年度と、新型コロナウイルスの感染拡大前の2018(平成30)年度を比較して、平年時からどのくらい歳出が増えているのかを比較します。

◇主な経費比較

人件費…職員の給与や各種手当などの経費
扶助費…生活保護費や児童手当などの福祉に関わる経費
物件費…行政サービスに必要な物品の購入や委託料などに要する経費
公債費…市債(借金)を返済するための経費

公債費は「返す以上に借りない」ことに努めてきたことなどにより年々減少しています。
一方で、人件費においては給与水準の上昇、扶助費においては社会保障経費の増大、物件費においては市が管理する施設の光熱費の値上げ等が影響して年々増加傾向となっています。

その他の歳出には、施設や道路の工事等にかかる普通建設事業費や、物価高騰の影響に対応するための各種給付金にかかる補助費等をはじめとする市政運営に関する様々な費用が含まれており、これらも軒並み上昇傾向にあります。
歳出全体では、2018(平成30)年度は約926億円の決算に対して、2024(令和6)年度は約1,046億円の決算となっており、この7年間で約120億円の増となっています。

◇このまま何も見直しをしない場合、2029(令和11)年度末に赤字決算となる見込みです
差引収支の(△)は、基金(貯金)で穴埋めをしなければならず、このままでは現在の残高も2029(令和11)年度で無くなり、赤字決算となります。累積赤字が約100億円を超えると「財政再生団体」となってしまいます。
(単位…億円)

◇「事務事業の見直し」に取り組むことで財政状況の改善を図ります
赤字決算を回避するためには、2027(令和9)年度までに最低限16億円(一般財源ベース)の見直しが必要であるため、令和8年度予算にて8億円、令和9年度予算にてさらに8億円の合計16億円の見直しを目標とします。

問合先:市役所財政課
【電話】31-4512