- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道歌志内市
- 広報紙名 : 広報うたしない 令和7年9月号
歌志内の9月と言えば、美しく現れる雲海です。
その雲海が見られる「かもい岳」の素晴らしさの一つは、東に面しているところにあると思います。朝日が山の斜面を照らす日は、目下に広がる雲海と草木が黄金に輝く瞬間があるのです。朱色から藍色へのグラデーションが始まると、時が止まってしまったかのように感じます。
雲海が出ない日は景色を楽しむことができます。山頂から東に向かって見下ろすと、斜面の奥には街並みが目に映ります。日の出前、明けの明星が東の空に輝くのも、ハッと息をのむ瞬間です。なんと良いロケーションにこのゲレンデを作ったのでしょうか。「この景色も計算の上で設計されたのですか?」と、スキー場の設計者に聞いてみたいものです。
今年の夏は、天候の影響で雲海が出ている日が多かったようです。年々気候の変化が「かもい岳」にも現れているのでしょうか。
スキーシーズンには、空気が澄んで大雪山も望めるなど、東側斜面が持つ眺望の特権は計り知れません。その昔、斜面には「スキートー」があったと聞きます。ロープにつかまり、斜面の上まで連れて行ってくれたそうです。復活して欲しいです。一年中楽しませてくれる「かもい岳」の存在は、静かで大きいのです。
〔地域おこし協力隊 高山歩美〕
※「高山」の「高」は機種依存文字のため、置き換えています。正式表記は本紙をご覧ください。