くらし 年頭のごあいさつ 知内町長西山和夫

皆さま、新年あけましておめでとうございます。
令和8年のはじまりにあたり、町民の皆さまと共に希望に満ちた新春を迎えられますことを、心よりお慶び申し上げます。日ごろより町政に対し温かいご理解とご協力を賜り、厚く感謝申し上げます。

昨年は、次の時代を見据えたまちづくりに向けて、着実に歩みを進めた一年でした。人口減少や担い手不足など、地方が抱える共通の課題に対し、暮らしの安心と地域の活力を両立させる取組を重ねております。

現在、「第7次総合計画」の策定に向け、諮問機関であります審議会において幅広い議論が進められています。新しい総合計画は、これからの8年を見据えた知内町の羅針盤として、産業・教育・福祉・防災・環境など、町のあらゆる分野を総合的に描くものです。町民の皆さまとともに、次代を担う知内の姿を形づくってまいります。

地域の基盤である一次産業では、農林水産業がそれぞれの分野で力強く歩みを進めています。
農業では、地域の仕事を組み合わせて年間を通じた仕事を創出する目的で「しりうち地域づくり協同組合」が発足しました。農繁期の人手不足を補う取り組みとしても、町外から移住した若者が現場で活躍しており、運営にも地域おこし協力隊の知恵を借りながら地域に新たな活力を生み出しています。

漁業では、豊かな海の恵みを次世代へ引き継ぐため、資源管理や品質向上に努めるとともに、ブランド力の強化を図っています。ウニ種苗生産センターについても今後の気象変動に対応可能な施設として更なる供給能力向上とブランドの安定供給に繋がる事を願っております。
林業や建設業も、地域の安全と暮らしを支える重要な役割を担っており、担い手の確保と技術の継承を引き続き支援してまいります。

また、地球温暖化から地球沸騰化時代が到来との強い危機感が示される中、環境保全の取組もさらに進めなければなりません。
特に、豊かな水資源を守ることは、農業や生活、そして産業の基盤を支える最も大切な要素です。河川の水量や水質を安定的に保つための維持管理、土砂災害の防止や治水対策、森林の保水機能を高める取組など、水源涵養機能の強化に向けて町全体で連携しながら進めなければならないと意を強くしているところでもあります。
清流を守り、海へとつながる水の循環を健全に保つことは、知内の自然を次の世代へ受け継ぐ責任でもあります。人と自然が共に息づく環境づくりに、これからも力を注いでまいります。

教育・人づくりの面では、寮の環境整備など知内高校の二間口維持に向けて新たな挑戦を始めました。旧涌元小学校を活用した学習・生活拠点の整備が進み、地域留学制度を活かして全国から意欲ある生徒を受け入れる体制が整いつつあります。地域全体が子どもたちの学びを支え、若者が夢や希望を持って地域に根を下ろせる環境づくりを進めてまいります。
また、地域産業と教育をつなぐキャリア教育を充実させ、「地域で学び、地域で働き、地域で暮らす」循環を育ててまいります。

福祉の分野では、高齢者福祉や介護予防の充実に取り組み、地域包括支援センターを中心に高齢者の活動や福祉事業所との連携を深めています。支え合いの輪を広げ、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らせる体制を整え、健康づくりと生きがいづくりや娯楽の幅を広げるなど一体的に進めたいと考えております。
人生100年時代を迎える中で、高齢者の知恵と経験は地域の宝です。世代を超えて学び合い、助け合う地域づくりを進めていきます。

また、防災・減災対策の強化にも引き続き力を注いでまいります。地震や津波などの自然災害に備え、行政と住民が一体となって行動できる体制づくりを進めています。知内消防署の改修に関して、今年度より設計を実施しており、地域の防災拠点化を進めるほか、日常的な防災教育や避難訓練を重ねることで、いざという時に確実に命を守る地域の力を育ててまいります。

住民生活においては、市街地でのヒグマの出没が相次ぎ、町民の皆様は不安な日々を過ごされたことと思います。加えて、物価高騰が続き、暮らしへの負担も大きくなっています。
本町では、国の「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金」を活用し、経済的負担の軽減に努めるとともに、地域のニーズに柔軟に対応しながら、安心して暮らせるまちづくりを今後も推進してまいります。
知内町はこれからも「暮らしの安心」と「未来への挑戦」、そして「自然との共生」の三つの柱を基本に歩みを進めていきます。
一人ひとりが誇りと希望を持ち、自分の力を発揮できるまち。
子どもから高齢者まで、すべての世代が支え合いながら生きるまち。
そして、豊かな自然と共に歩み続けるまち――その実現に向け、町民の皆さまと心をひとつに取り組んでまいります。
結びに、本年が皆さまにとりまして健やかで実り多い一年となりますよう心よりお祈り申し上げ、新年のご挨拶といたします。