- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道森町
- 広報紙名 : 広報もりまち No.249 令和7年12月1日号
7月30日に発生したカムチャツカ半島を震源とする地震により、太平洋沿岸部に津波警報と避難指示が発表され、町民のみなさまにおかれましては、不安と混乱のなかで避難されたと思います。
避難所での対応や高速道路の通行止め、踏切遮断機が閉じたままの状態になるなど、今回の津波避難の際には様々な課題が浮き彫りとなり、今後の避難対応についての改善・検討すべき事項の解消に向けて協議・検討を続けております。
町では、これを機に各機関との避難行動連携を目的とした森町防災会議をはじめとした事務協議を重ね、諸課題への対応と認識の共有が図られました。
つきましては、町民みなさまの安全で迅速な避難行動の一助となるよう、次のとおり各機関と共有した内容をお知らせいたしますので、日頃から避難所と避難経路を確認し次のことを確認(備え)しておきましょう。
■「JR踏切遮断機」について
津波警報が発表されていても、JR列車は津波浸水想定区域から脱出するために走行している場合があります。
▽備え(1)
平時に遮断機が降りた踏切を横断することは「鉄道営業法」で禁止されています。津波警報発表時などの緊急避難時に遮断機が閉じた踏切を「徒歩」で横断する必要が生じた場合、遮断機をくぐって(又は押上げて)横断することができます。ただし列車が運行している可能性があることを十分理解し、「非常停止ボタンを押さず」必ず左右の安全を確認したうえで、横断する必要があります。
▽備え(2)
遮断機が閉じた踏切に「車両」で進入する行為は、「道路交通法」で禁止されています。「車両」での避難を計画する場合には、踏切が遮断されている可能性を想定し、あらかじめ迂回ルートを確保しておいてください。
※注意
・「非常停止ボタン」を押すと、列車が緊急停止し広範囲の遮断機が閉じたままとなり、避難の妨げになる可能性があります。
・車の故障等により、線路内に立往生した場合は「非常停止ボタン」を押下してください。
■「高速道路の運用」について
発災時には、地域住民や旅行者が高速道路へ避難することも考えられるため、避難誘導とその周知について協議を継続しておりますが、警報発令時の通行規制の考え方については次のとおりです。
▽備え(1)
津波警報による津波の予想高さから高速道路本線や料金所の浸水が想定される場合には、本線の「通行止め」や「インターチェンジ流出規制」が実施されます。ただし、区間内のインターチェンジでは緊急的な流入(避難)を可能とする運用が実施されています。なお、避難指示により料金所が無人となっている場合、料金所レーンはそのまま通行することができます。
▽備え(2)
地震の場合は損傷又はその可能性が高くなるため、本線の「通行止め」実施の可能性が大きくなります。
※本運用は、高速道路の通行が確保されている場合の運用であり、道路等の損傷又はその可能性がある場合は、本線通行止めやインターチェンジの閉鎖が実施されます。
■踏切遮断機が閉じた原因と高速道路の通行止めについて
津波警報発表の際、新川・港町地区を走行中であったJR特急列車は、津波浸水想定区域外に脱出するため函館方面に向けて走行中、線路を横断避難する状況を確認し緊急停車しました。停車した列車の運行を優先させるために、森駅に向かっていた貨物列車を外側に待機させ安全確認後、特急列車の運転を再開しました。
待機した貨物列車は森駅を目指しましたが、踏切の非常停止ボタンが押下されたため、安全確認のために停車しました。既に線路を横断避難している状況により通過が困難であったことに加え、津波の到達時間が迫っていたことから乗員はその場で降車し避難しました。
これにより、貨物列車が線路上に残され停車場所付近の新川・港町地区の3箇所の踏切遮断機は運行再開まで閉じたままとなりました。
また、高速道路を管轄する東日本高速道路(株)では本線や料金所における浸水被害に備え、利用者の安全を考慮し、あらかじめ通行止めを実施するなど各機関において様々な対応が執られました。
■日ごろからの備えが大切です
災害はいつ発生するかわかりません。日ごろから次のことを心がけておきましょう。
・自宅や職場から最寄りの避難所と避難経路を確認しておきましょう。
・踏切や高速道路などの通行状況を想定した避難ルートを考えておきましょう。
・家族や近隣と避難方法を共有しておきましょう。
・避難所の備品には限りがあります。各家庭で必要な物資(食糧・薬等)を準備しましょう。
いざというときに慌てず行動できるよう、日ごろから準備を整えておきましょう。
問合せ:防災交通課[防災係]
【電話】(7)1282
