- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道江差町
- 広報紙名 : 広報えさし 令和7年11月号
弁護士の仕事をしていると、法律相談・打合せ等で助言・指示をしたり、書面作成をしたり、言葉で物事を伝える機会が多いです。このような機会においては、正確に伝えるために、言葉の正確性を強く意識しています。
たとえば、「ハードルが高い。」と「敷居が高い。」という似て非なる言葉があります。この両者の違いをご存じでしょうか。「ハードルが高い。」とは、超えていくべき障害・関門が高いことを意味します。具体的には、「法律事務所に法律相談に行くことは、心理的にハードルが高い。」などと使うでしょう。これに対して、「敷居が高い。」とは、不義理・不面目なことをしていて、その人の家に行きにくいことを意味します。ですから、「法律事務所に法律相談に行くことは、心理的に敷居が高い。」などと使うことはないでしょう。
このように、誤って理解されている言葉は、まだあります。「姑息」という言葉は、卑怯という意味で理解されている方が多いですが、「その場しのぎの」という意味が正確な理解です。また「煮詰まる」という言葉は、行き詰まるという意味で理解されている方が多いですが、「検討が進んで結論を出せる状態になった。」という意味が正確な理解です。
また、同じ意味を重ねてしまう表現があります。たとえば、「犯罪を犯す。」とか「頭痛が痛い。」などです。「犯罪を犯す。」を正確に言い換えると、どういう言い回しになるでしょうか。その一つの候補として、「罪を犯す。」という言い回しがあるでしょう。では、「頭痛が痛い。」を正確に言い換えると、どういう言い回しになるでしょうか…さて、正確に言葉を使用することは、確かに大切なことです。しかし、誤って理解されている言葉については、特に誤って使った方が相手に正確に伝えることができそうですよね。正確性の程度は、場面に応じて使い分けることも大事かもしれません。
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法テラス江差 弁護士 川口 智博
