- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道倶知安町
- 広報紙名 : 広報くっちゃん 令和7(2025)年5月号
■市街地の河川いま・むかし 505回
倶知安町内を流れる川には、後志地方を代表する「尻別川」、倶知安の名前の由来となった「倶登山(くとさん)川」、イワオヌプリから流れる「硫黄川」、倶知安の水道の水源から流れる「ソウスケ川」などがあります。
この地図は、現在の地図に1917(大正6)年の河道を重ね合わせたものです。どの川も今と違ってグネグネと蛇行しています。時には蛇行しすぎて、倶知安橋付近、富士見橋、羊蹄大橋付近では二本の流れになっていました。点線は大正の頃すでに古い河道だった場所です。
昔は川が蛇行していたため、大雨で増水すると田畑や住宅地に浸水被害があり危険な状況でした。そのため、1965年(昭和40年代)になると、尻別川や倶登山川の大規模な河川改修が次々と始まりました。蛇行した場所を直線化した河道に切り替え、左右の堤防の間隔を広げ、倶知安橋も河道の切り替えに伴い新しい橋に架け替えられました。そして旧河道は埋められ、新しく田畑や住宅地に生まれ変わっていきました。
文:今井真司(倶知安風土館学芸補助員)