文化 ふるさと探訪

■しりべしの森 511回
本紙右の写真は、北海道後志総合振興局の前庭にある「しりべしの森」で、これらの樹木は、1997(平成9)年11月4日に植樹をしています。
前年8月に後志総合振興局(当時は「後志支庁」)庁舎が全面改築され、庁舎の敷地は「羊蹄山を望む森に囲まれた建物」をコンセプトとして、後志管内の各自治体にゆかりがある樹木を植樹することとなりました。当時の北海道新聞には、後志支庁長や管内市町村長らが作業服を着て植樹作業をしたと掲載されています。
植えられたのは、倶知安町はイタヤカエデ、ニセコ町はシラカンバ、黒松内町はブナなど、各自治体にゆかりがある樹木数本のほか、その周りに桜の木が植樹されました。また、敷地には植樹を記念して看板も設置しています。
新聞の写真を見ると、植えられた当時直径20センチほどだった苗木は、現在では大きな樹木で直径50センチほどに育ち、横に設置されている北海道新幹線の看板を超える高さになっています。わずか30年ほどの年月ですが、植えられた樹木も大きく育っています。ぜひご見学してはいかがでしょうか。

文:今井真司(倶知安風土館学芸補助員)