- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道月形町
- 広報紙名 : 広報花の里つきがた 令和8年1月号(702号)
こんにちは。月形町地域おこし協力隊の石原絢子です。
今回はユリについてです。ユリは月形町の切り花で代表的な花のひとつで、現在は5軒ほどの生産者さんがユリを出荷しています。
北海道では初夏から秋にかけて、すらりと伸びた茎の先に堂々とした花を咲かせます。町内にもユリが咲き誇るユリロードがありますね。お天気の良い日に車で走ると、青空と鮮やかなユリの姿がとても雄大です。
ユリが古来より人々に愛され、紋章や絵画のモチーフとされてきたのは、美しさだけではありません。ユリは、時代や文化を超えて、大切な想いを伝えるシンボルとなってきました。一体どこからどんなルートで広まったのでしょう?
ユリは北半球の温帯地域を中心に広く分布しており東アジア、そして日本列島は野生種の宝庫として知られ、世界に自生するユリ約100種のうち、日本には固有種15種ほどが自生しています。私はよく登山をするのですが、その際にエゾスカシユリやクロユリを見つけられたときは心が躍ります。利尻のエゾカンゾウの群生も素晴らしいですね。
調べてみた限りですが、本州で古くから自生している品種の代表としてササユリが挙げられるようです。そういえば、奈良の大神神社には見事なササユリ園があったことを思い出したので調べてみました。
日本におけるユリの歴史は非常に古く、奈良時代以前にさかのぼります。古事記には、神武天皇がササユリを摘む乙女に恋をしたロマンスが記されています。(以下、奈良県観光公式サイト「なら旅ネット 物語が心にしみる花景色」一部引用)
この乙女が大神神社に祭られている大物主大神(おおものぬしのおおかみ)の娘、五十鈴姫命(いすずひめのみこと)です。彼女の家の周辺には、ササユリが美しく咲き誇っていたとされています。この物語にちなみ、大神神社の摂社、率川神社(いさかわじんじゃ)で行われる三枝祭(さいくさのまつり)は、三島由紀夫の小説「奔馬(ほんば)」に「これほど美しい神事は見たことがなかった」と記されているほど、古式豊かな美しいお祭りで、約500本ものササユリに彩られます。前日には、大神神社からササユリが送られる「ササユリ奉献神事」が執り行われ、ササユリは大神神社のある三輪から列車に乗って、芳しい香りを放ちながら率川神社へと旅をします。三枝祭では、古代のユリの呼び名である「さいくさ」を冠したササユリが神に捧げられるなど、神聖な花としての歴史も持っています。
なんだか奈良県のPRになってしまいました。次号もユリについて掘り下げてお伝えします。
