健康 診療所だより No.323

診療所長 浦本幸彦
■無駄遣い禁止
今年の夏は異常ですね。
全国で温度としては馴染みのない数字が続いています。アナウンサーの安住紳一郎さんが今年気温が40度を超えた際、「15年前に35度を超えた時に大ニュースとしてギャーギャー騒いでいた」とお話していました。
学者さんのデータでは10年間に0・25度程度気温が上昇しているとのお話ですが、なんかそんなもんでないような印象です。年間ではそうでしょうが暑い期間だけならもっと驚きのデータかもしれませんね。
我が北海道は暑さもですが湿度が今まで経験しなかった高さではないかと思います。今までは北海道の夏の朝は涼しい印象でしたが今年は朝外に出た時、ムッと湿気を感じる事が多かったです。九州生まれの僕には子供の頃の夏休みの朝を思い出しました。
この記事はお盆前に書いています。北海道はお盆の週は少し涼しかったのですが今後はどうなるのでしょうね。
簡単には秋を届けてはくれないような気がしますが。
脱水や熱中症にはくれぐれもお気を付けください。
最近診察室で患者さんとよく話す事は「ヒトの寿命が延びました」です。僕が北竜町に赴任したのは28年前です。その時特養を初めて訪れて90歳以上がお二人もいた事にびっくりしました。その頃は90歳以上の方はそんなに多くありませんでしたから。しかし最近の特養では90歳以上は40人弱です。こんな変化は気付きにくい事ですが、データとして比較すると明確に違いが判りますね。
その昔秦の始皇帝は不老不死の薬を求めていたそうですがもちろん手にすることは出来ませんでした。始皇帝が現代の寿命の延長を知ったとしたら、その原因を調査させ研究して長寿の新薬を開発できるかもしれませんね。不老不死は無理でしょうが。
おまけの話題ですが、中国を統一した秦ですが統一から滅亡まで15年で次の漢王朝に変わります。有能で偉大な始皇帝が亡くなり後継者には荷が重たかったのでしょう。
この厳しい暑さの夏ですから町内でも熱中症が多発するのではと心配しましたが、暑さがひどすぎるせいか皆さんが用心して夏バテ程度の方も少ないです。
エアコンの普及率が40%台の北海道で町内も同程度の普及率だと思われます。しかし皆さん独自に工夫されて酷暑をしのいでいるようです。感心しています。
お仕事の方は止むを得ないので十分に用心して暑さ対策を行ってください。
お仕事でない方々は無理をしないでください。草むしりや家庭菜園で体を壊さないようにしてください。どうしても欲が出がちです。「あと少し」、「もうちょっと」と欲張り過ぎて大きな後悔をしないでくださいね。
「健康」「元気」を無駄遣いしないでください。
荷が重いと感じる心が大切です。

◆北竜町立診療所
休診日のお知らせ
9月10日(水)は午後1時30分より、浦本先生が深川市において介護認定審査会に出席のため、午後より休診となります。
また9月22日(月)は終日休診となります