健康 さろまげんき王国

■「夏の血圧変動に注意」
家庭や病院などで血圧を測っていると、夏と冬では血圧の数値に違いがあると感じたことはありませんか?今回のげんき王国では、夏に起こる血圧変動の仕組みと、安心して夏を乗り切るための血圧管理のポイントについて紹介します。

◇血圧は季節で変動します
一般的に、血圧は1年のなかで冬に高くなり、夏は低くなる傾向があります。血圧が高めな人にとっては、「血圧が下がる=体にとって良い状態」と思うかもしれませんが、夏ならではの生活環境や食生活が血圧に影響する場合があるため、油断は禁物です。特に、血圧が低めの方や高血圧の方、高齢の方は血圧の変動に注意が必要です。

◇よくある夏の血圧変動に注意
血圧の急激な変動や高すぎ・低すぎは、体の不調へつながる場合があります。夏に起こりやすい血圧変動の原因やリスクについてお伝えします。[下記参照]
血圧が高い状態が続くと、血管に負担がかかり、動脈硬化のリスクが高まります。血管が詰まることで起こる心筋梗塞・脳卒中・腎機能障害など、病気へつながるリスクも高くなってしまいます。
血圧が下がりすぎても、体に影響を及ぼすことがあります。血圧が低下すると、脳への血流が不足しやすくなり、めまいや立ちくらみを引き起こします。急激な低下は臓器の機能に影響するリスクもあるため、注意が必要です。

◇夏の血圧管理のポイント
安心して夏を乗り切るためには、血圧のコントロールが大切です。
今日からでも取り組める血圧管理のポイントをお伝えします。
(1)こまめな水分補給
汗をかく夏だからこそ、こまめな水分補給を心がけましょう。
1日あたり1.2〜1.5ℓ(コップ6〜8杯)を目安に、麦茶や水がおすすめです。

(2)適度な室温管理
エアコンは冷やしすぎに注意し、26〜28℃を目安に適度な室温を保ちましょう。

(3)毎日の血圧測定
まずは、自分の正確な血圧を知りましょう。朝と夜、できるだけ同じ時間に記録し、少なくとも5〜7日間の平均値を出すことで、血圧の変化がわかりやすくなります。正確な血圧を知るには、次の通り正しい測定方法で血圧を測りましょう。

(4)野菜や果物をとる
野菜や果物に多く含まれるカリウムは体内のナトリウム(塩分)を排出し、血圧を下げる働きがあります。

(5)薬の見直し
夏に血圧が下がりすぎるときは、薬を見直した方が良い場合があります。季節ごとの血圧の変動は個人差があるので、自己判断で薬をやめたり飲む量を減らさずに、医師に相談してください。

(6)十分な睡眠・休息
睡眠不足は血圧の上昇につながります。十分な休息をとることが大切です。

(7)適度な運動
朝や夕方の涼しい時間に、軽く体を動かすだけでも血行を促進し、血圧を安定させる効果が期待できま
す。

◇最後に
「夏は血圧が下がるから安心」というのは、必ずしも正しくはありません。血圧は、高くても低くてもリスクになります。大切なのは、日頃から自分の体の状態を知り、血圧を測る習慣を持つことです。日々の体調管理、血圧管理を心がけ、暑い夏を乗り切りましょう。

問合せ:保健福祉課保健推進係
【電話】2・1212