くらし 村長室だより No.107 多くの意見・要望を村政に!

〜子どもからお年寄りまで笑顔と笑い声があふれ、一人ひとりが輝く村〜

■AIと更別村の未来
〜運用の歴史と課題〜
AI元年と位置付けられた昨年から本年に入り、ICT・IoTはもとより、超高速通信技術の導入や半導体開発と相まって、凄まじい勢いで広がりつつあるAIの台頭は、歴史的にも重要な転換期に起こる産業革命を彷彿させるものとなっています。更別村も例外ではなく、行政を含むあらゆる分野でDX化が猛スピードで押し寄せています。しかし、DXはあくまで手段や方法であり、目的ではありません。トランスフォーメーションが組織改革や意識改革を究極の目標とされるように、デジタルもその改革の一つのツールにすぎないのです。肝心なのは、実際に改革ができたのか、業務や事業の効率化が達成されたのかが大きな指標となります。そこで今、俄然注目を浴びているのが生成AIです。パソコンやICTとの橋渡しを行う重要なハブ機能として、また、業務の集約や効率化への有効なツールとして大いに期待されています。まさに、これまでの時代の見方、考え方を劇的に変えてしまう第4の産業革命の到来であると言っても過言ではありません。多くの時間を費やす会議録や報告書、プレゼン資料や説明文の作成など、生成AIの活用により短時間で的確な作業ができれば、負担軽減ばかりか、働き方改革にも大いに繋がっていくことになるでしょう。しかし、その運用に当たっては、個人情報や特定資料等の流出、著作権侵害等の法令違反をしないよう細心の注意を払うことが不可欠であり、何よりも人としてのモラルを持ち、保つという根本的なルールを遵守することが重要です。
本村のAI活用は、およそ10年前。東京大学農学部の平藤特任教授グループの農作物の成育状況や光合成などのビッグデータを試験圃場から何年もかけて収集し、それをAIで分析、より有能な農作物の個体の抽出というフェノミクスの研究から始まりました。その後、主要作物の成育データ等を衛星やドローン画像の解析により、土壌分析や病態の発見、適正な収穫時期の判断等に活用され、AIの分析研究が進みました。更別村での様々な研究を経てロボットトラクターの自動走行やドローンでの圃場センシング、さらには農薬散布の実装にまで至りました。しかし、優れた技術の裏で様々な課題が浮き彫りとなりました。4G回線では速度・容量等が不足し、キャリア5G回線の早急な新設が必要となり、また、データ間の相互連携と運用を図るためのデータ連携基盤の整備、そしてドローンの安全飛行のための全村3Dマップの構築が求められ、5・6年をかけて総務省をはじめとする関係省庁、企業への働きかけを行い、導入しました。さらに技術が進み、現在、高速通信網にはスターリンクが整備され、運用しています。財源は、デジ田交付金を活用することができました。喫緊では、AIによる予防接種予約システムが診療所で開始されています。更別村の第4次産業革命は、徐々に生活の中で活かされています。