子育て 特集 わたしたちの思いよ 届け! 地域探究と高校生議会(1)

大樹高校では、よりよく生きるための力を身につけることを目的として、地域と協働しながら答えのない課題と向き合い、解決に向けて取り組む地域探究活動を行っています。「課題」「仮説」「検証」「まとめ」の4つの工程のサイクルを回して探究を深め、その成果を高校生議会で町長や教育長と議論しました。
高校生議会を迎えるまでの取り組みと、各班の一般質問の内容をお知らせします。

■第1章 高校生議会に向けて
高校生議会に向けて6月4日に町議会を傍聴し、議場の雰囲気や議事の流れについて学びました。
また、10月9日に大樹高校でサポート授業を行い、町議会議員からアドバイスを受けました。

■第2章 高校生議会 開会
10月21日に高校生議会を開会しました。緊張した面持ちで役場に来た3年生32人は11班に分かれ、一般質問を行いました。

◆議長あいさつ
町長や教育長に論戦を挑むことになるが、高校生ならではの目線も大切。普段から感じていること、思っていることを率直に議論し、さまざまな問題について、一緒に考えていきたい。皆さんは、選挙権を得る年齢になるため、高校生議会を通じて政治や議会活動に関心を高めてもらいたい。
高校生議会が皆さんの将来に有意義なものになることを、心より祈念する。
齊藤徹 議長

◆開催経過報告
高校生議会は、町政全般に関心を持つことで、地域への理解を深め、地域のよりよい未来について関心を高めることを目的としている。
地域探究活動では、町の課題を見つけ、地域の方々と協力しながら、私たちの考えや想いを形にし、課題解決に向き合ってきた。
本日はその成果を町に還元できる貴重な機会と考え、真剣に議論し、政治参加を経験したい。
折笠花穂 議員

▽1班「大樹町のUターン者を増やす取り組みについて」
折笠花穂 議員
紺野つぐみ 議員
藤原幸生 議員
前山紬 議員

問:Uターン者を増やす取り組み、今後の目標などは。町に関心を持ってもらうには娯楽を絡めた取り組みは不可欠と考え、屋外映画上映イベント「ほしぞらシアター」の開催を提案する。地域振興を目的としたイベントに対し、金銭面などでの支援はどのくらいか。

答:令和4年度から移住・定住検討者の相談窓口として、移住コーディネーターを採用。移住者向け住宅の利用件数を令和15年度までに累計100件にすることが目標。「ほしぞらシアター」は大型プロジェクターのレンタル等、多額の経費が想定される。経費の一部を支援する「大樹町夢劇場奨励事業」は対象経費の4分の3以内、18万円が上限。地域活性化に繫がる取り組みなどに対し助成する民間団体もあるのでぜひご相談いただきたい。

▽2班「大樹町の文化活動について」
岩岡明香里 議員
杉本一歩 議員
西川美愛 議員

問:文化協会への支援はどのくらいか。文化活動について、今の宣伝状況や集客に満足しているか。集客方法や宣伝方法で工夫していることは。文化教育の目標と、学校教育において文化活動の宣伝や奨励をどのように行っているか。

答:町が事務局を担い、運営費を補助し、町有施設使用料の5割を減免。限られた予算で多くの方々に鑑賞してもらえるような演目選定に努めている。集客方法等の工夫は、チケットのネット販売や、認定こども園等でのチラシ配布、口コミ宣伝等。心や生活を豊かにする文化的な知識や感性を育む教育は、極めて重要と考え、小中学校では、町の文化事業への参加、文化的活動に触れる機会の宣伝、奨励に努めている。

▽3班「ゆめさくまちプロジェクトの提案について」
鰹木悠 議員
白木悠翔 議員
鈴木初花 議員
髙野美羽 議員

問:小中高生の交流を広げ、地元愛を深めるとともに町の美化活動に貢献することを目的に、町の自然を生かした学生向けの「ゆめさくまちプロジェクト」を提案する。世代間交流の推進、地域特性を生かした交流の推進を目指すことができ、町の発展に繋がると考えた。

答:大変良い取り組み。学校時間外の活動も想定されるため、小学生から高校生までが世代を超えて参画するサークル等が必要かもしれない。町としては経費や関係団体との調整のサポートを検討する。高校生が中心となって、「ゆめさくまちプロジェクト」に取り組んでいただけることを期待している。

▽4班「大樹町における世代間交流の充実について」
野村琉来名 議員

問:世代間交流の重要性をどう考え、実施しているか。小中高生と高齢者が一緒に交流できるイベントの継続的な開催を提案する。運営に小中高生も参加することで、交流だけでなく「運営の大変さを学ぶ」教育的効果も期待。町全体の世代間交流がさらに活性化していくと考える。

答:世代間交流は、互いに学び、支え合い、地域の絆を深めるうえで重要。すでに「認知症カフェ」「介護予防教室」を開催しており、若い世代が加わると、活発な交流が生まれ、活力向上が期待できるため継続して実施する。関係団体や学校と連携し、学生が企画や運営に主体的に関わる機会を検討していきたい。

▽5班「大樹町のご当地グルメについて」
神代邑莉 議員
工藤志穂 議員
島愛華 議員
坪柚花 議員

問:「大樹チーズサーモン丼」の販売店舗が少なく、ご当地グルメが存在しないに等しい状況。町でご当地グルメの考案、販売、PRを行う考えは。私達が販売した「ハスチーコスモパフェ」のように宇宙モチーフのグルメを考案しては。今後、商品が考案されたとき広報・宣伝に取り組むか。

答:町では「地場産業振興奨励事業補助金」で地場産品開発や販路拡大などの経費の一部を支援。町ではなく、飲食店や有志等が開発に関わることで、新たな特産品が生まれる。町の特色を生かした商品開発は重要と考え、今後も関係団体と連携し町の魅力発信に取り組む。