くらし 大津地区津波住民避難訓練が行われました

■防災思想の普及を図る
5月15日、大津地区津波住民避難訓練が、大津漁業協同組合(中村純也組合長)や大津地域づくり協議会(前川剛司会長)、大津地区行政区、豊頃消防署、豊頃消防団、北海道開発局帯広開発建設部、北海道(漁業取締船ほくと、十勝総合振興局)、陸上自衛隊、池田警察署等の関係機関の協力のもと、実施されました。
この訓練は、マグニチュード8以上クラスの十勝沖地震(震度6強)が発生し大津波警報が発令されたことを想定したもので、大津波警報を知らせるサイレン吹鳴後、避難場所である国道336号に面して設けられた「津波緊急避難場所」や大津市街区に設置された「津波救命艇」へ避難するものです。
当日は、大津波警報を知らせるサイレン吹鳴後、地域住民の方々は自家用車や乗り合いで津波緊急避難場所へ避難し、大津保育所や大津小学校の子どもたちも教職員らと共に津波緊急避難場所まで同様に避難しました。また津波救命艇には11名の住民が避難し、ドアの開け閉めや備蓄品の確認、トイレの確認、救命艇の上に梯子で昇る体験などを行いました。救命艇に避難した方からは「座って足を伸ばせてよかった」「揺れが少ないのは嬉しい」などの声がありました。
大津漁港では大津漁業協同組合主催の沖出し訓練が行われ、大津波警報を知らせるサイレン吹鳴を合図に参加した漁船は次々と出港し、沖合到着後、組合との無線通信を実施しました。
また、大津地域づくり協議会による炊き出し訓練が実施され、訓練参加者にカレーライスが振る舞われました。
今回の参加者は、関係者を含め約200名で、それぞれ避難経路や持ち物の確認などを行い、訓練の大切さを改めて実感した様子でした。
避難訓練完了後、住民の皆さんは大津コミュニティセンターに集まり、「ほくと」に配備されているドローン飛行訓練を見学しました。ドローンはAIにより人や車などを感知してモニターに表示することができ、どこに人がいるのかが空からわかります。またドローンにスピーカーが取り付けられており、録音した音声や操縦者のリアルタイム音声を届けることができ、感嘆の声が上がっていました。

■「町」として防災対策を
今回の避難訓練を終えて、按田町長は「様々な防災対策をしており、ご協力いただいているなかで、何かあっても意識的に行動してもらうことが第一である。今までの避難訓練は津波の被害を想定し大津地区のみでの訓練だったが、これからは豊頃町全体として防災対策をしていきたい」と話しました。