くらし ミセスユミ子の消費生活QandA 第156回

■「11月は製品安全総点検月間です!」~経年劣化による事故防止の巻~
髙安ユミ子 消費生活相談員

私たち消費者は多くのモノに囲まれて暮らしています。ストーブや炊飯器・テレビ・掃除機などの家電製品は私たちの生活になくてはならないものになりました。しかし、これらの製品が常に安全であるとは限りません。製品に欠陥があることもあれば使用方法の間違いから事故が起きることもあります。
「100%安全である製品」や「絶対に壊れない製品」は存在しません。長年、問題なく使用できている製品でも清掃や点検を怠ると、火災などの思わぬ事故につながるおそれがあります。
そこで今回は火災やケガにつながる危険性がある家庭内の製品事故の予防策をお知らせします。

Q:製品事故を防いで安全に使用するにはどうすればよいですか?
A:冬期間:は室内の暖気を保つために換気を怠りがちです。特にガス器具を使うときは換気を忘れないようにしましょう。また、火災報知器の電池交換はおろそかにしがちです。多くの製品の使用目安は10年程度です。まだ使用できるからといわず、改めて取扱説明書を読み不具合がないか確認してみましょう。販売店にメンテナンスしてもらったり、新製品へ交換することも検討してみましょう。

Q:高齢者に多い製品事故の例などはありますか?
A:お風呂やトイレでも製品事故が起きています。浴室で使用する入浴用椅子の脚がぐらついて転倒する危険やトイレの温水洗浄便座などにも製品事故の危険が潜んでいます。

〈事故例〉
・便座のコードがねじれたり、便座で挟み込んだりしたため、コードが切れかかって熱をもってしまい、発火した。
・洗剤や手洗いの水が電源プラグにかかって、トラッキング現象で出火した。
※トラッキング現象とは
テーブルタップやコンセントに電源プラグを長時間差し込んでいると、プラグとコンセントの周辺にほこりがたまり、そこに水滴や湿気が加わることでプラグの刃と刃の間に電流が流れて発火する現象です。

◆ここがポイント!
◯事故防止のために気をつけたいこと
製品事故は火災発生に繋がり、人命を失うことにもなりかねません。
・異常な音や振動、においなどの製品の異常に気づいたときは、販売店またはメーカーに相談しましょう。
・モーター部分が異常に熱かったり、焦げくさいにおいがしたりするときは使用を中止しましょう。
・電源コードが折れ曲がったり破損したりしていないか小まめに点検しましょう。

◆相談員からのアドバイス
事故防止のために製品を使用する環境を見直してみましょう。
例えば…
・周辺に燃えやすいものを置かないようにしましょう。
・外出や就寝時はできるだけ電源を切りましょう。
・取扱説明書をよく読み、正しく使いましょう。
・電源プラグ周辺にホコリがたまらないよう、定期的に掃除をしましょう。
※こんな時は使用を中止しましょう!
・電源コードの取り付け部や電源コード、電源プラグに傷やふくれがある
・焦げくさいにおいがする
・電源コードに触れたり折り曲げたりすると、電源が入ったり切れたりする
・電源コードの一部や電源プラグ、スイッチ等が熱い

詳細:
・消費生活相談所(南6-2 町社会福祉協議会内)
【電話】28-0585
・役場住民・出納課住民生活担当
【電話】28-3858