- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道浜中町
- 広報紙名 : 広報はまなか 2025年9月号
“まなび”の情報をお届け
■令和7年度全国学力・学習状況調査の結果
4月17日に実施された小学校6年生と中学校3年生を対象とした全国学力・学習状況調査の結果が公開されました。今年度の学力調査は、国語、算数・数学、理科が実施されました。平均正答率の結果は下記のとおりです。(中学校理科は数値として結果が出ていません)
小学校、中学校の全教科で平均正答率が全国・全道平均に達していないという結果が出ました。児童生徒一人ひとりの学びの姿に注目し、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善、各学校における学校全体での検証改善サイクルのさらなる充実に向けた取り組みが必要と考えています。
○本調査において本町の児童生徒の優れていた力
・小学校国語では、図表などを用いて自分の考えが伝わるように書き表し方を工夫することの力
・小学校算数では、台形の意味や性質について理解
・小学校理科では、顕微鏡を操作し、適切な像にするための技能
・中学校国語では、相手の反応を踏まえながら、自分の考えが分かりやすく伝わるように表現を工夫すること
・中学校数学では、素数の意味の理解
○本調査において本町の児童生徒の課題となった問題
・小学校国語では、事実と感想、意見などとの関係を叙述を基に押さえ、文章全体の構成を捉えて要旨を把握すること
・小学校算数では、棒グラフから項目間の関係を読み取ること、はかりの目盛りを読むこと
・小学校理科では、赤玉土の粒の大きさによる水のしみ込み方の違いについて、結果を基に結論を導いた理由を表現すること
・中学校国語では、目的に応じて集めた材料を整理し、伝えたいことを明確にすること
・中学校数学では、相対度数の意味の理解、事柄が常に成り立つとは限らないことを説明する場面において反例をあげること
■令和7年度全国学力・学習状況調査の結果
~児童生徒質問~
児童生徒質問調査について、小学校71項目、中学校70項目の中から特徴的な項目を抽出し、5つの観点でお知らせいたします。
○授業改善について(当てはまる、どちらかと言えば当てはまると回答した割合)(%)
授業に関する質問において、多くの項目で全国平均を上回る結果となりました。小学校ではすべての項目で全国平均を上回る結果となっています。主体的な学び、探求的な学びにつながる授業改善が図られていることがわかります。今後も知識・技能獲得型の授業スタイルから、児童生徒自身が感じ考え、試行錯誤を何度も繰り返しながら確かな知を獲得していく授業づくりを進めていきます。
○学校の先生に対して(当てはまる、どちらかと言えば当てはまると回答した割合)(%)
「先生はよいところを認めてくれる」「分からないところについて分かるまで教えてくれる」割合が小中学校ともに全国平均を大きく上回りました。浜中町の教職員が児童生徒に寄り添って対応していただいている結果と考えています。今後も継続して、児童生徒一人ひとりに適切な対応を心がけた教育となるように進めていきます。
○自己有用感等・規範意識(当てはまる、どちらかと言えば当てはまると回答した割合)(%)
自身の長所を自覚している児童生徒が小学校で北海道を上回り、中学校で全国平均を上回りました。例年、この質問については全国平均を下回っています。学校の先生方からの「よいところを認めてくれている」という安心感から数値が向上したものと考えられます。また、人が困っているときは、「進んで助ける」と回答した児童生徒も全国平均を大きく上回っています。今後も児童生徒一人ひとりが自らの意思で活躍の場を選択し、仲間とお互いに良さを認め合うかかわりを意図的に設定しながら自己有用感を高め、将来の夢の実現につながるようにしていきます。
○学習習慣について(%)
「分からないことや詳しく知りたいことがあったときに、自分で学び方を考え工夫している」児童生徒は、小学校で全国平均を大きく上回り、中学校で全道平均を上回る結果となっています。このことは、主体的な学びであり自己決定感や探求心、想像力を高め、深い理解と持続的な学びにつながります。一方、「学校の授業時間以外に、1日当たり1時間以上勉強する」児童生徒は、小中学校ともに全国平均を大きく下回る結果となっています。学校での学びの姿勢を家庭でも継続するものになるよう働きかけ、小学校では、低学年期からの机に向かう学習習慣作りを、中学校では、進路指導と学習習慣を関わらせた指導の充実を進めていきます。
○ICT機器の活用について(%)
小・中学校おけるICT機器、一人一台端末は令和3年度から導入され、今年で5年目を迎えます。授業でICT機器をどの程度使用しましたかの質問に対して、小学校で81%、中学校で85%の児童生徒がほぼ毎日使用していると回答しています。これは全国の平均に対して大きく上回る結果となっており、一人一台端末を利活用した授業改善が進んでいる結果と考えています。また、ICT機器を使って情報を整理する、プレゼンテーションを作成することができると回答した児童生徒の割合も全国平均を大きく上回っています。今後も一人一台端末を上手に活用しながら、子どもたちの「主体的・対話的で深い学び」をさらに充実させてまいります。